中之島駅

概要

中之島駅は、大阪府大阪市北区中之島に位置する京阪電気鉄道中之島線の駅です。駅番号はKH54で、副駅名として大阪国際会議場を冠しています。中之島線の起点であり、京阪電鉄の路線の中で最も西側に位置する駅として、淀屋橋駅とともに大阪の主要なターミナル駅の一つとなっています。2017年からは、駅名標などに「大阪中之島」の表記が採用されています。

歴史

建設当初は仮称として「玉江橋駅」と名付けられていましたが、2006年11月に現在の駅名に決定しました。2008年 10月19日、京阪中之島線の開業と同時に営業を開始しました。その後、有料駐輪場が開設されたり、イベントとして駅ホームで酒場営業が行われたりしました。

将来の計画としては、2031年度春に開業予定のなにわ筋線との乗り換え駅となることが予定されています。また、中之島線は西九条を経て新桜島への延伸計画も存在しますが、具体的な着工時期や開業時期は未定です。

駅構造

地下1階にコンコース、地下2階に島式ホーム1面3線を有する地下駅です。ホームは北側を1番線、中央に2番線、南側に3番線と、階段状に配置されています。これは、駅手前で線路がカーブしているため安全上の理由から、ホームの幅を十分に確保できないことに起因します。そのため3番線は2番線側に壁が設置されています。

ホームの終端部には、なにわ橋駅～大江橋駅間で使用されたシールドマシンのカッター部分の一部が保存展示されています。また、3番線の終端部裏には「坂陽日々新」の石碑が設置されています。

駅のデザインには木材とガラスがふんだんに使用されています。ホーム側壁には日本で初めて木材が使用され、地下1階コンコースの大阪府立国際会議場寄りの壁面と天井にも木材が使用されています。これは中之島線の象徴である「木」をイメージしたデザインです。一方、改札口付近の壁面はガラスで構成され、「水」をイメージしています。改札外コンコースには、中之島線の建設から開業までの歩みを記した銘板が設置されています。

のりば

定期ダイヤでは、早朝の一部を除き、1番線と2番線を交互に発着します。3番線は、臨時列車や試運転を除いて使用されていません。夜間には1番線に車両が滞泊します。

特急や急行は原則として当駅には乗り入れず、行楽シーズンや競馬開催日の臨時列車として使用されることがあり、主に3番線を使用します。また、正月ダイヤでは、昼間時間帯に普通列車が数本発着します。快速急行の折り返し時には、淀屋橋駅や出町柳駅と同様の乗降分離が行われます。

発車メロディーは向谷実氏作曲のものが使用されています。臨時特急の発車時には、専用のメロディーが使用されます。

駅設備

中之島駅は、京阪の列車運行管理システム「ADEC」の信号取り扱い駅の一つです。駅制御装置が設置されており、信号機やポイントの制御、案内放送や行先表示などの旅客案内設備が自動化されています。

地下1階には中之島変電所があり、関西電力から受電した電気を電車線に供給するほか、駅施設の電源にも供給しています。停電対策としてガスタービン発電機も設置されています。2017年からは、電車線への電力供給を関西電力から新電力会社に変更しました。また、空調システムには堂島川の水を熱交換に利用する環境配慮型システムを採用しています。

利用状況

2019年度の特定日における1日平均乗降人員は約9,560人です。

駅周辺

中之島駅周辺には、大阪国際会議場、リーガロイヤルホテル、国立国際美術館、大阪市立科学館、大阪中之島美術館などの施設があります。また、近隣には阪神電鉄福島駅、JR西日本新福島駅、JR西日本福島駅などがあり、徒歩圏内ではありますが、距離があるため、京阪電鉄ではこれらの駅との乗換について広報を行っています。

周辺には、堂島川、玉江橋、堂島大橋、土佐堀川などの水辺や、なにわ筋、中之島通などの道路、また複数の公園や商業施設なども存在します。

バス路線

大阪シティバス、北港観光バスなどが運行する路線バスが利用可能です。中之島を周回するループバス「ふらら」も運行しています。

隣の駅

* 渡辺橋駅

なにわ筋線

なにわ筋線の建設計画では、中之島駅（仮称）が計画されています。地下4階と5階に単式ホーム1面1線を上下に設置する計画で、京阪中之島駅構内には既に連絡通路の建設が進められています。

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