大阪市立長谷川小学校・中学校

大阪市立長谷川小学校・中学校について

大阪市立長谷川小学校・中学校（おおさかしりつ はせがわしょうがっこう・ちゅうがっこう）は、大阪府柏原市に位置する公立の小学校および中学校です。この学校の特異な点は、児童養護施設「大阪市立長谷川羽曳野学園」が同敷地内に併設されているという点で、ここに通う子供たちは特に家庭環境に恵まれない状況にある子どもたちが多いため、特別な配慮のもと教育が行われています。

歴史の背景

この学校の歴史は、1939年にさかのぼります。大阪市では都市化が進む中で、住環境の疫病や悪化が児童の健康に悪影響を及ぼしていました。これを受け、多くの虚弱児童が教育から取り残されることが懸念され、郊外学舎を設けたり「郊外学園」を設立したりしました。長谷川小学校のルーツは、この郊外学園にあります。長谷川源治郎という人物が、南河内郡国分村の土地と建物を大阪市に寄付したことが始まりです。

第二次世界大戦前は、病弱な子どもたちへの教育機関として機能していましたが、戦後は戦災孤児の受け入れが行われるようになり、その結果、家庭環境に恵まれない子供たちの教育を担当する学校へと変わっていきました。特に戦後のこの変化が、長谷川小学校・中学校の校風や教育方針に大きな影響を与えました。

学校の変遷

1939年2月、長谷川源治郎が寄付した土地と建物を基に、同年7月に「大阪市立長谷川郊外学園」が創設されました。この学園は、最初は病弱児童に特化した教育を行っていましたが、1947年には現在の形態に近い中等部を設置、さらに1948年には「大阪市立羽曳野学園」が設立されることとなります。

1950年には隣接する玉手山地区で地滑りが発生し、学校は一時避難を余儀なくされましたが、教育活動は続けられました。このようなさまざまな変遷を経て、1983年には児童養護施設「長谷川羽曳野学園」への移行に伴い、現在の校名が確立されました。

現在の位置づけ

現在、大阪市立長谷川小学校・中学校は、大阪市外にある公立学校として特殊な位置づけを持っています。かつては公立の東住吉区の分校としての側面を持っていましたが、学校事務上では依然として大阪市に属する扱いです。これは、この学校が抱える歴史的背景から来る独特のものです。

アクセス情報

学校へのアクセスについては、近鉄南大阪線や道明寺線の道明寺駅から南東に約1.2km、また近鉄大阪線の河内国分駅から西南に約1.5kmの距離にあり、交通の便も良好です。特に、駅からの距離が近いため、通学の際には便利な立地と言えるでしょう。

このように、大阪市立長谷川小学校・中学校は教育の場としてだけではなく、地域社会に深く根ざした存在であり、さまざまな背景を持つ子どもたちに温かい支援を提供しています。

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