大阪競馬場

大阪競馬場の歴史

大阪競馬場（おおさかけいばじょう）は、戦前から存在していた競馬場であり、大阪府大阪市東住吉区に位置していました。現在の競馬場は1948年に設立され、101年間の歴史を持つ地方競馬場として知られています。

2代目・大阪競馬場の設立

1948年、競馬法が施行されたことを受けて、大阪府や大阪市といった地方自治体が中心となり、長居公園の一角に新たな競馬場が設立されました。この場で行われる競馬は、大阪府都市競馬組合が主催し、設立からの10年間にわたって168回の開催が行われました。特に、この時期には地方競馬として全国第2位の売上を記録したこともあるほど影響力のある競馬場でした。

競馬場の特徴

大阪競馬場は周回コースが1400mであり、馬場も広く設計されていました。1956年には障害専用の走路も追加され、固定障害のコースが設けられた点も特徴的でした。サラブレッドやアラブ馬のレースが盛んに行われ、春木や園田、和歌山から多くの競走馬が集まっていました。関西地区では園田を凌ぐ売上を持つこともありました。

廃止の背景

しかし、1959年にこの競馬場は廃止されました。その原因としては、営業収入の減少や公営競技に対する世間の反発、戦時中の土地収用の影響などが挙げられます。特に大阪市は当初から公園地としての利用を計画しており、次第に競馬の開催権を返上する方向に進みました。この動きと同時に、同じ場所に大阪中央競輪場が設立され、競輪に客足を奪われたことも廃止の一因とされています。1962年には、同じく大阪中央競輪場も廃止されました。

大阪競馬場の跡地

大阪競馬場の廃止後、その跡地はスポーツ公園として再整備されました。現在は長居スタジアムが建設され、Jリーグのセレッソ大阪の本拠地となっています。また、2002年にはFIFAワールドカップの日韓大会の試合もここで開催されました。さらに、2007年の世界陸上大会の開催地でもあり、毎年の大阪国際女子マラソンの会場でも存在感を発揮しています。このマラソン大会では、ランナーが公園内の周回コースを走る際、そのコースがかつての大阪競馬場のものであることから、競馬場の名残も感じ取ることができます。

初代・大阪競馬場の歴史

戦後の大阪競馬場は2代目ですが、その前に存在していた初代・大阪競馬場についても触れておく必要があります。1927年には地方競馬規則が制定され、春木競馬とともに大阪競馬の開催が承認されました。最初は仮設の馬場で始まりましたが、その後、正式な競馬場が八尾市に設けられることになりました。1周1000mのコースが整備され、1930年から合計69日間の開催が行われましたが、1938年には戦局の影響で競馬の開催が不可能になりました。

競馬界への影響

さらに、この大阪競馬場で厩舎を営んだ河内幸四郎調教師は、JRAで活動中の河内洋騎手の祖父でもあります。大阪競馬場は多くの人々にとって、競馬との出会いや思い出の場所であり続けたのです。競馬場がもたらした歴史と影響は、地域社会においても重要な役割を持っていました。

このように、かつて存在した大阪競馬場の歴史は、地方競馬の重要な一部に位置し、現在もその影響が続いていると言えます。

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