大阪薫英女子短期大学

大阪薫英女子短期大学：保育と栄養士育成に貢献した私立短期大学

大阪薫英女子短期大学は、1966年に大阪府摂津市に設立された私立の短期大学でした。建学の精神は「敬・信・愛」で、少人数教育を重視し、質の高い教育を提供することを目指していました。2013年に廃止されるまで、多くの保育士と栄養士を育成し、地域社会に貢献しました。

教育内容と特色

本学は、主に以下の2学科から構成されていました。

児童教育学科: 保育者を育成するための学科で、附属の幼稚園での教育実習も実施していました。幼児教育専攻を擁し、保育士資格や幼稚園教諭二種免許状の取得ができました。かつては初等教育専攻も存在し、幅広い教育現場への対応を目指していました。
生活科学科: 栄養士を育成するための学科で、食物栄養専攻と生活福祉専攻（後に廃止）がありました。栄養士資格の取得を目指せるカリキュラムを提供していました。生活科学専攻は家庭科教員免許状取得の課程も有していました。

少人数教育により、学生一人ひとりに丁寧な指導を行うことを心がけていました。また、附属幼稚園との連携により、実践的な教育を提供することも特徴でした。

歴史と変遷

本学の歴史は、1931年に創設された薫英女子学院に遡ります。幾度の改組を経て、1966年に薫英女子短期大学として開学しました。その後、大阪薫英女子短期大学と名称変更し、学科や専攻の増設・改編、入学定員の増減を繰り返しながら、時代の変化に対応しようと努力を重ねてきました。

特に1986年には、入学定員の増員を行い、学生数の増加が見られました。しかし、時代の流れとともに学生数の減少や社会情勢の変化を受け、2011年度の入学生を最後に、2013年に廃止されました。

キャンパスライフ

キャンパスには、1号館から5号館まで複数の建物があり、約10万冊の蔵書を収蔵する図書館も完備していました。学生寮「かおり寮」も設置され、学生生活をサポートしていました。

クラブ活動も盛んで、体育系、文化系ともに様々なクラブが活動していました。学園祭は「秋桜祭」と呼ばれ、毎年10月頃に開催されていました。陸上競技部やバスケットボール部は、全国大会やリーグ戦で活躍した実績もありました。

社会との連携

本学は、地域社会との連携にも積極的に取り組んでいました。公開講座の開催や、地元自治体との共同プロジェクトへの参加などを通して、地域社会に貢献していました。附属幼稚園の存在も、地域の子育て支援に貢献する役割を果たしていました。

まとめ

大阪薫英女子短期大学は、その歴史の中で、多くの学生を保育士や栄養士として育成し、地域社会に貢献しました。少人数教育と附属幼稚園との連携を強みとして、質の高い教育を提供してきた歴史は、日本の短期大学の教育史においても重要な位置を占めていると言えるでしょう。2013年の廃止は残念ですが、その功績は長く記憶されるべきでしょう。

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