大阪貨物ターミナル駅

大阪貨物ターミナル駅

大阪貨物ターミナル駅（おおさかかもつターミナルえき）は、大阪府摂津市安威川南町に位置し、日本貨物鉄道（JR貨物）が運営する貨物駅です。この駅は、東海道本線貨物支線の終端でもあり、近畿地方における重要な物流の拠点となっています。

歴史

当地の整備は昭和40年代に始まり、大阪都心部の梅田駅からその機能を一部移転する形で進められました。この計画には、近畿自動車道へのアクセスの良さや周辺に開発される卸売市場、流通団地といった要素が考慮されていました。駅は、太平洋ベルトの影響を受けて東京、名古屋、福岡に並ぶコンテナ専用基地として整備されることとなります。

駅の用地は、東海道新幹線の建設時に確保されましたが、連絡線の用地取得に苦労し、開業は当初の予定から大きく遅れて1982年（昭和57年）11月15日となりました。この連絡線が住宅地を高架で通過するため、騒音対策として防音壁が設けられた構造であることが特徴です。

1993年から1998年には東海道本線の貨物輸送力増強工事が実施され、着発線や荷役線の延伸などの改良が行なわれました。

年表

• - 1968年1月: 付帯した貨物駅として計画決定。
• - 1972年8月: 取扱規模を220万トンに拡大。
• - 1982年11月15日: 駅開業。
• - 1987年4月1日: JR貨物の駅となる。
• - 2008年5月23日: 変電所新設。

駅の構造

駅は地上駅であり、東海道新幹線と鳥飼車両基地に接する広い構内を持っています。構内には、3面のコンテナホームと6本の荷役線があり、北東には着発線が4本敷設されているほか、吹田貨物ターミナル駅に向かう単線の貨物線が延びています。また、駅舎や通運事業者のオフィスも設立されています。

構内入換業務

当駅の構内入換業務は初日から外部に委託されており、最初は関西フレートサービスがDD型の機関車を使用して業務を行っていました。その後、機関車の置き換えが行われ、2020年にはJR貨物の機関車に置き換えられました。

取り扱う貨物の種類

当駅では、鉄道コンテナ貨物として、12ftコンテナや大型コンテナ、海上コンテナを取り扱っていますが、最大扱重量は24トンに制限されています。また、産業廃棄物の取扱許可も得ており、和歌山オフレールステーションや福知山オフレールステーションへの中継駅としての役割も果たしています。

駅周辺

駅の周辺は安威川と東海道新幹線に囲まれており、南側には鳥飼車両基地が広がっています。コンテナホームは中央環状線との接続があり、また近畿自動車道にも近い位置にあります。北側には摂津市の新幹線公園が設置されており、さまざまな鉄道車両が保存展示されています。

本駅は地域の物流を支える重要な役割を担い、その利便性から、多くの企業が周辺に集まっています。また、駅にまつわる歴史や事件もあり、特にグリコ・森永事件では重要なシーンが展開された場所でもあります。

もう一度検索