大隅境駅

大隅境駅 (おおすみさかいえき) について

大隅境駅は、かつて鹿児島県垂水市牛根境に位置していた、日本国有鉄道（国鉄）大隅線の駅でした。1972年に開業しましたが、大隅線の全線廃止に伴い、1987年3月14日にその役目を終えました。この駅は、大隅線の歴史を語る上で重要な一部となっています。

歴史

大隅境駅は、1972年9月9日に海潟温泉駅と国分駅間の延伸開業に伴い、大隅線の一部として開業しました。この延伸により、古江線（後に大隅線となる）が全通しました。開業当初から無人駅として運営されており、地域住民の足として利用されていました。

1987年3月14日、国鉄の分割民営化に伴い、大隅線が全線廃止となり、大隅境駅もその歴史に幕を閉じました。わずか15年ほどの短い期間でしたが、地域にとって重要な交通拠点でした。

駅構造

大隅境駅は、島式ホーム1面2線を有する構造でした。無人駅でありながら、ホーム上には待合所が設置されていました。特筆すべき点として、垂水駅と国分駅の中間駅の中で、唯一交換設備が設置されていた駅でした。これにより、当駅で折り返す列車も存在していました。また、駅の両端はトンネルで挟まれており、特徴的な景観を呈していました。

廃止後の現状

大隅境駅の跡地には、その存在を記念する碑が建てられています。これは、かつてこの地を鉄道が走っていた証であり、地域住民の記憶に深く刻まれています。また、駅の両端にあったトンネルのうち、国分側のトンネル坑口は完全に埋められていますが、志布志側のトンネルは現在も残っています（2009年時点の情報）。このトンネルは、廃線後もその姿を留め、鉄道の歴史を今に伝えています。

隣の駅

大隅線廃止時、大隅境駅の隣には以下の駅がありました。

大隅線
大隅二川駅 - 大隅境駅 - 大廻駅

まとめ

大隅境駅は、短い期間ではありましたが、大隅線の重要な駅の一つでした。現在はその姿を失いましたが、記念碑や残されたトンネルが、その歴史を静かに物語っています。この駅は、地域の人々の生活を支え、鉄道の歴史を刻んだ場所として、記憶されるべき存在です。

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