大隅正子

大隅 正子 - 日本の生物学者

大隅正子（おおすみ まさこ）は、1935年3月17日に生まれた日本の生物学者で、専攻は細胞生物学です。彼女は医学博士の学位を持ち、日本女子大学名誉教授として知られています。夫は鯨類研究者である大隅清治であり、長女は神経科学者の大隅典子です。

学歴とキャリアの始まり

大隅は、まず日本女子大学附属豊明幼稚園から始まり、日本女子大学附属豊明小学校を卒業、その後日本女子大学附属中学校・高等学校を経て、1957年に日本女子大学の家政学部家政理学科（生物農芸学専攻）を卒業しました。在学中には、湯浅明教授の指導を受けながら学び、初めての研究の基盤を築きました。

彼女のキャリアは、大学での助手の職から始まり、その後、南イリノイ大学の生物学研究所で研究助手を務めました。日本女子大学に戻ると、家政学部の専任講師や助教授としてキャリアを続け、1975年には教授に就任しました。

業績と受賞歴

1983年には「酵母細胞の微細構造と機能の研究」により、第3回猿橋賞を受賞しました。この受賞は彼女の研究がいかに重要であるかを示すもので、細胞生物学における彼女の専門性が広く評価されることとなりました。

1992年からは日本女子大学の理学部物質生物科学科および大学院人間生活学研究科の教授として活動し続けました。2003年には、帝京大学医真菌センターの教授に就任し、再び多くの業績を積み重ねます。そして、2004年に日本女子大学を定年退職した後、6月にはNPO法人「綜合画像研究支援」を設立しました。この法人は2007年に認定NPO法人として認証を受けることとなりました。

さらに、2010年には瑞宝中綬賞を受章し、2011年には日本女性科学者の会から功労賞を受け取るなど、女性科学者としての貢献が評価されました。

役職と貢献

大隅は日本女子大学総合研究所の所長、日本女子大学理学部の部長、理事および評議員として多くの責任を担っていました。また、日本学術会議の第17・18期第4部植物科学研究連絡委員会の委員、日本顕微鏡学会の顧問及び評議員、日本細胞生物学会の評議員、日本植物形態学会の会長など、多数の学会や団体において要職を歴任しました。

大隅正子の長年の研究と教育活動は、現代の生物学及び細胞生物学の発展に多大な影響を与えており、後進の研究者たちにとっても大いに刺激となっています。彼女が成し遂げた業績は、今後ますます評価され続けることでしょう。

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