大韓イエス教長老会

大韓イエス教長老会の歴史とその発展

大韓イエス教長老会は、大韓民国における重要なキリスト教の長老派教会であり、その発展の過程には多くの歴史的背景があります。長老派教会は、19世紀後半に朝鮮に伝来し、多様な教派が形成される基礎となりました。

1. 19世紀後半の宣教活動

長老派教会の歴史は、1884年に米国からの宣教師H・N・アレン牧師が朝鮮に入国したことから始まります。続いて、1885年にH・G・アンダーウッド牧師が朝鮮を訪れ、長老派の影響を広める役割を果たしました。1893年には長老会の宣教師たちが宣教教会会議を組織し、1901年には韓国人が参加する形で「朝鮮耶蘇教長老会公議会」が結成されました。これは、韓国における羊飼い—信者の関係を強化し、その後の展開に大きな影響を与えました。

2. 日本統治時代と教会の変容

1912年には平壌で「朝鮮耶蘇教長老会総会」が設立され、初期の会議は外国人宣教師が主導しましたが、1915年以降は韓国人牧師が総会長を担うようになりました。当時の宣教師たちは保守的な信仰に立脚していましたが、朴亨龍牧師などの指導者は改革派信仰を確立し、自由主義神学への対抗を試みました。日本統治下では神社参拝を拒否する姿勢が強固であり、そのために殉教者も生まれるなど、信仰を貫く姿勢が見られました。

3. 第二次世界大戦後の再編成

1945年の戦後、南部朝鮮において「朝鮮イエス教長老会総会」が再構築され、1949年には「大韓イエス教長老会」に改称されました。しかし、神社参拝への反応や自由主義神学に対する立場の違いから、いくつかの宗派に分裂することとなりました。ここで重要な役割を果たしたのが、神社参拝を拒否した出獄聖徒たちによって設立された高麗神学校です。

4. 教会の多様性と派閥の発展

1950年代以降、自由主義神学を受け入れるかどうかを巡ってさらなる対立が生まれ、1974年には高神派から高麗派が分裂しました。このように、大韓イエス教長老会は170に及ぶ様々な団体で構成されるようになり、その信仰や運営方針は多様性を増しています。2000年代には韓国イエス教長老会が誕生し、スコットランドの伝統を引き継ぐ運動が展開されるなど、教会の新たな潮流が生まれました。

5. まとめ

大韓イエス教長老会の歴史は、朝鮮のキリスト教史の中で非常に重要な位置を占めています。宣教師による初期の活動から、日本統治時代の苦難、また戦後の再編成までの過程は、教会が直面した社会的、政治的な課題を反映しています。そして、教派の分裂や新たな運動の誕生は、時代ごとの信仰の変化を示しています。これからの大韓イエス教長老会の動向も注目されます。

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