大韓帝国の警察

大韓帝国の警察制度

大韓帝国における警察制度は、朝鮮時代から近代化の波に乗って整備されました。従来の李氏朝鮮では、中央に捕盗庁が設置され、地方では道観察使が地域の治安を維持していました。しかし、1894年に行われた甲午改革により、捕盗庁は廃止され、代わりに警務庁が設立され、近代的な警察制度が導入されることとなりました。

日露戦争の最中、1905年に日本から警務顧問の丸山重俊を招聘し、韓国の警察制度改革が行われました。この過程で、中央政府の内部に警務局が設けられ、警察制度はさらに整備されていきました。また、首都の漢城府（現在のソウル）には東京の警視庁に倣って警視庁が設立され、首都警察の任務を担いました。

韓国を併合する直前の1910年、韓国統監府に警察の業務が完全に委託され、その結果、大韓帝国警察は正式に廃止されました。

警務局の組織構成

1909年時点の警務局は、以下のような構成を持っていました。

• - 警務課
• - 保安課
• - 民籍課
• - 警察官練習所
• - 警察署

各地域の警察署

大韓帝国には多くの警察署が設置されており、以下はその一部です。

• - 漢城府

- 中部警察署
- 東部警察署
- 西部警察署
- 南部警察署
- 銅峴警察分署
- 龍山警察署

• - 京畿道

- 仁川警察署
- 開城警察署
- 漣川警察署
- 江華警察署
- 楊州警察署
- 驪州警察署
- 安城警察署
- 水原警察署

• - 江原道

- 春川警察署
- 通川警察署
- 江陵警察署
- 蔚珍警察署
- 平昌警察署
- 原州警察署
- 鉄原警察署
- 金城警察署

• - 忠清北道

- 清州警察署
- 永同警察署
- 忠州警察署
- 堤川警察署

• - 忠清南道

- 大田警察署
- 公州警察署
- 江景警察署
- 洪州警察署
- 鴻山警察署
- 瑞山警察署
- 天安警察署

• - 全羅北道

- 全州警察署
- 錦山警察署
- 南原警察署
- 群山警察署
- 古阜警察署

• - 全羅南道

- 光州警察署
- 木浦警察署
- 順天警察署
- 長興警察署
- 海南警察署
- 羅州警察署
- 済州警察署

• - 慶尚北道

- 大邱警察署
- 義城警察署
- 安東警察署
- 盈徳警察署
- 慶州警察署
- 永川警察署
- 金泉警察署
- 尚州警察署
- 栄州警察署

• - 慶尚南道

- 釜山警察署
- 馬山警察署
- 晋州警察署
- 密陽警察署
- 蔚山警察署
- 金海警察署
- 統営警察署
- 河東警察署
- 居昌警察署

• - 平安南道

- 平壌警察署
- 鎮南浦警察署
- 成川警察署
- 徳川警察署
- 安州警察署

• - 平安北道

- 新義州警察署
- 龍岩浦警察分署
- 義州警察署
- 北鎮警察署
- 寧辺警察署
- 定州警察署
- 宣川警察署
- 楚山警察署
- 江界警察署

• - 黄海道

- 海州警察署
- 松禾警察署
- 載寧警察署
- 瑞興警察署
- 黄州警察署

• - 咸鏡南道

- 咸興警察署
- 元山警察署
- 永興警察署
- 北青警察署
- 甲山警察署
- 恵山警察署

• - 咸鏡北道

- 清津警察署
- 羅南警察署
- 城津警察署
- 会寧警察署
- 慶源警察署
- 慶興警察署

このように、大韓帝国の警察制度は多種多様な機関から成り立ち、地域ごとに治安を維持する役割を果たしました。警察官の階級や関係団体についての情報は、今後ますます重要な歴史的資料として評価されることになるでしょう。

もう一度検索