甲午改革

甲午改革 (甲午改革)

甲午改革（こうごかいかく）は、1894年から1896年にかけて李氏朝鮮において実施された一連の近代化改革を指します。この改革は日本の影響下で行われ、主に開化派の活動によって推進されました。朝鮮国王の高宗は当初、改革に対して消極的でしたが、内外の圧力により徐々にその姿勢を変えていきました。

背景

改革の大きな契機は、1894年に起こった甲午農民戦争でした。この戦争の結果、朝鮮政府は清国に救援を要請し、清軍が朝鮮に派遣されました。しかし、清国が朝鮮を属領とみなしていることに異を唱えた日本は、独立国としての地位を確立する機会と捉えました。日本は6月28日に大鳥圭介公使を通じて内政改革の要請を行い、朝鮮政府は同年30日に独立国としての地位を確認しました。

改革の進展

7月に入り、朝鮮国王は日本の指導を受け入れ改革を開始する決定を下しました。国王による「改革に関する国王の勅諭」が発布され、その中で内政改革案が具体化されていくこととなります。この新政に基づいて、官僚制度の明確化や地方行政の効率化、裁判制度の公正化など、多岐にわたる施策が計画されました。さらに、租税の金納化や通貨改革、身分差別の撤廃も行われました。

しかし、政治の中で発生した閔妃派と開化派の対立は、改革の進行を阻む要因となりました。特に閔妃が親露派の支持を受け、改革に対して否定的な姿勢を示したことは、急進的改革の推進を難しくしました。1895年には閔妃が暗殺される事件（乙未事変）が発生し、その後は一時的に改革が再開されましたが、状況の変化により再び停滞を余儀なくされました。

甲午改革の変遷

甲午改革は、その後1895年から1896年にかけての乙未改革と併せて考えられることもあります。乙未改革は具体的には、憲法的な改革やさらなる近代化を目指した施策が含まれていますが、改革の進展は常に内部の対立や外部の影響に左右されました。特に三国干渉により、朝鮮における日本の影響は一時的に後退し、それに伴って新たな政治勢力が台頭しました。

評価と影響

このように、甲午改革は日本の明治維新を模範としながらも、朝鮮自体の自主性や民衆の近代化に対する意志が十分に反映されていたとは言えません。外部の圧力と内部の抗争の狭間で繰り広げられた改革は、その成果が一時的であったことも影響し、結局は朝鮮王朝の事大主義的態度に戻ることとなります。結局、高宗はロシア公使館に逃亡する「露館播遷」を決断し、朝鮮は日本による完全併合へと進む道を辿ることとなります。

この改革がいかに香り高いものであったかは、評価の分かれるところですが、朝鮮の近代史において重要な意味を持つ出来事であることには変わりありません。

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