大館市立扇田病院

大館市立扇田病院

大館市立扇田病院は、秋田県大館市比内町扇田に所在する、大館市が設置している医療機関です。地域医療の一翼を担ってきましたが、近年、経営状況や医療体制の見直しが進められています。

沿革

1907年（明治40年）に、北秋田郡扇田町の鹿角街道沿いに公立扇田病院として開設されました。1927年（昭和2年）には、京都帝国大学医学部名誉教授の鳥潟隆三の尽力により、同大学から医師が派遣され、内科、外科、眼科の診療を開始し、地域住民から厚い信頼を得ました。しかし、1958年（昭和33年）に医局が京都大学系から弘前大学系に交代しました。

1955年（昭和30年）と2005年（平成17年）の市町村合併を経て、病院名も2度変更されています。

年表

1907年（明治40年）11月24日 - 北秋田郡扇田町南扇田に公立扇田病院を開設
1916年（大正5年）9月10日 - 火災により施設を焼失
1919年（大正8年）2月16日 - 新病院施設が完成
1927年（昭和2年） - 京都大学より医師が派遣
1932年（昭和7年） - 北秋田郡東館村独鈷および鹿角郡毛馬内村に出張所開設
1955年（昭和30年）4月1日 - 町村合併により比内町立扇田病院に名称変更
1983年（昭和58年）12月26日 - 米代川南岸へ移転し、新病院で診療開始
2005年（平成17年）6月20日 - 大館市への編入合併に伴い、大館市立扇田病院に名称変更
2008年（平成20年）4月1日 - 地方公営企業法を全部適用
2012年（平成24年）4月1日 - 診療科を統合し、総合診療科とする
2021年（令和3年）6月16日 - 赤字経営と人口減少を理由に、2024年度までに無床診療所とする方針が市から報告

診療科

2012年4月1日より、内科・外科などの診療科を総合診療科に統合。

総合診療科
循環器
消化器
糖尿病
外科系疾患
整形外科
眼科
耳鼻科

時間外外来

総合診療科では、「夕やけ診療」として、休診日以外の月、水、金曜日に17時から18時30分まで小学生以上の患者を受け付けています。

院内施設

売店
理容室
コインランドリー・乾燥機

交通アクセス

鉄道
JR東日本 扇田駅から2.4キロメートル（徒歩25分）
JR東日本 大館駅から約8キロメートル（バス40分前後）
バス
秋北バス「扇田病院前」バス停徒歩1分
コミュニティバスさわやかみなみ号：「扇田駅前」バス停から乗車時間約6分（朝夕1本のみ）
送迎バス（病院利用者が利用可能）
車
駐車場100台（無料）

不祥事

2017年、外来診療費1億1792万円が元従業員により着服されていたことが発覚。大館市は損害賠償請求を起こし、後に和解が成立しています。

近年の動向

2021年には、大館市議会で赤字経営と人口減少を理由に、2024年度までに無床診療所とする方針が報告されました。今後、病院のあり方が大きく変わる可能性があります。

関連施設

大館市立総合病院
* 秋田労災病院

外部リンク

大館市立扇田病院

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