大龍峒保安宮

大龍峒保安宮（だいりゅうどうほうあんぐう）は、台湾の首都・台北市大同区に位置する、歴史と信仰が息づく寺院です。地元では「台北保安宮」とも呼ばれ、艋舺龍山寺や艋舺清水巌と並び、「台北の三大廟門」として、市民に深く親しまれています。

創建は1742年に遡ります。当初は簡素な建物でしたが、1830年の大改築によって、現在の壮大な三殿三進式という規模に拡大されました。この改築によって、現在の寺院の基本的な構造が形作られました。さらに、日本統治時代の1918年には大規模な修繕工事が行われ、寺院はさらに整備されました。これらの歴史的な経緯を経て、大龍峒保安宮は1985年に台湾の国家三級古蹟（直轄市定古蹟）に指定され、その文化的価値が認められました。その後、2018年11月には国定古跡に昇格し、台湾を代表する歴史的建造物の一つとして、より一層重要な存在となりました。

この寺院の主神は、医療の神として信仰を集める保生大帝（ほせいたいてい）です。しかし、大龍峒保安宮は道教だけでなく、仏教の神々も祀っているのが特徴です。媽祖（まそ）、観世音菩薩（かんぜおんぼさつ）など、様々な神々が一堂に会し、多様な信仰を受け入れています。これにより、地元の人々の生活に深く根付き、信仰の中心として重要な役割を担っています。

アクセスに関しては、台北捷運（地下鉄）淡水線の円山駅から徒歩5分という便利な場所に位置しています。そのため、観光客にも訪れやすく、台北の歴史や文化に触れることができる貴重な場所となっています。

参考文献として、尾崎保子氏の著書『保生大帝: 台北大龍ドウ保安宮の世界』（春風社, 2007）が挙げられます。この書籍では、大龍峒保安宮の歴史や文化、信仰について深く掘り下げて解説されており、より詳しい情報を知ることができます。

関連する項目としては、「台湾の宗教」が挙げられ、台湾における宗教観や信仰の多様性を理解する上で参考になります。

また、外部サイトへのリンクとして、大龍峒保安宮の公式サイトや、オープンストリートマップのページが挙げられます。これらのリンクから、最新の情報や地図上の位置などを確認できます。

大龍峒保安宮は、台湾の歴史、文化、信仰が融合した、非常に魅力的な寺院です。台北を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。

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