天会 (金)
天会（てんかい）
天会は、金の太宗（完顔呉乞買）と熙宗（完顔亶）の治世で使用された元号であり、1123年から1137年までの期間を指します。この時代は、金が急速に勢力を拡大し、北宋を滅ぼして華北を支配するに至る重要な時期にあたります。
天会の時代背景
12世紀初頭、女真族が遼を圧迫し、1115年に完顔阿骨打（太祖）が金を建国しました。金は急速に勢力を拡大し、遼を滅ぼした後、北宋との間に「海上之盟」を結び、共同で遼を挟撃しました。遼が滅亡した後、金は北宋との関係を悪化させ、南下を開始しました。1127年の靖康の変で北宋を滅ぼし、徽宗と欽宗の二帝を拉致し、華北を支配下に置きました。
太宗の治世（1123年 - 1135年）は、金の対宋政策が転換期を迎えた時期であり、華北への侵攻と支配が本格化しました。熙宗の治世（1135年 - 1149年）には、金の支配体制が確立され、漢文化の導入や官僚制度の整備が進められました。しかし、熙宗は晩年に暴政を行い、1149年に海陵王（完顔亮）によって殺害されました。
天会の期間（西暦・干支との対照表）
| 天会 | 西暦 | 干支 |
|---|---|---|
| -- | -- | ---- |
| 天会元年（1123年） | 1123年 | 癸卯 |
| 天会2年（1124年） | 1124年 | 甲辰 |
| 天会3年（1125年） | 1125年 | 乙巳 |
| 天会4年（1126年） | 1126年 | 丙午 |
| 天会5年（1127年） | 1127年 | 丁未 |
| 天会6年（1128年） | 1128年 | 戊申 |
| 天会7年（1129年） | 1129年 | 己酉 |
| 天会8年（1130年） | 1130年 | 庚戌 |
| 天会9年（1131年） | 1131年 | 辛亥 |
| 天会10年（1132年） | 1132年 | 壬子 |
| 天会11年（1133年） | 1133年 | 癸丑 |
| 天会12年（1134年） | 1134年 | 甲寅 |
| 天会13年（1135年） | 1135年 | 乙卯 |
| 天会14年（1136年） | 1136年 | 丙辰 |
| 天会15年（1137年） | 1137年 | 丁巳 |
関連項目
金の元号
太宗 (金)
熙宗
靖康の変
他政権の天会
天会という元号は、他の政権でも使用された可能性があります。詳細については、それぞれの政権の歴史を参照してください。
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