天保山運河

天保山運河について

天保山運河は、大阪市港区を流れる淀川水系の運河で、安治川と尻無川を繋いでいます。この運河は、本線と、中流部から分岐する天保山支線運河で構成されています。安治川と尻無川の位置関係から、上流側を北、下流側を南と表現します。境川運河と同様の表現方法です。

歴史的背景

天保山運河は、1917年（大正6年）5月に完成しました。南岸は、大阪港第一次修築工事によって埋め立てられた築港地域であり、北岸は、江戸時代からの新田（八幡屋新田、池田新田、北福崎新田）です。南福崎新田は、1871年の高潮でほぼ流失し、第一次修築工事で整地されました。運河の名前は、南西端にある天保山に由来しています。

地理的特徴

本線は、安治川から尻無川まで通っており、支線は本線の中流部で南に分岐し、六條通と並行しています。支線分岐後、三十間堀川と交差しています。この地理的な特徴が、運河の交通と周辺地域の発展に重要な役割を果たしています。

架かる橋梁

運河には、複数の橋が架かっています。西から順に見ていきましょう。

1. 千舟橋：みなと通（国道172号）が通っています。
2. 静波橋
3. 難波津橋（天保山支線運河）：海岸通（大阪府道5号大阪港八尾線）が通っています。
4. 浮島橋
5. 新福崎橋

かつて架かっていた橋梁

* 天保橋：戦後の安治川内港造成（安治川左岸拡幅）の際に撤去されました。

まとめ

天保山運河は、大阪の港湾地域における重要な水路であり、その歴史と地理的な特徴は、周辺地域の発展と深く結びついています。現在も、地域交通の重要な一部として機能しており、都市の歴史を語る上で欠かせない存在です。運河に架かる橋梁は、それぞれの時代背景を反映しており、都市景観の一部として親しまれています。この運河の歴史と現在の姿を知ることは、大阪の都市構造を理解する上で重要な手がかりとなります。

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