天台寺 (九華山)

天台寺（てんだいじ）

天台寺は、中華人民共和国安徽省池州市青陽県にある九華山に位置する仏教寺院です。九華山の数ある寺院の中でも、山頂に位置することから特に有名な寺院として知られています。

歴史

天台寺は、九華山の頂に位置し、唐の中期に金喬覚がこの地で修行したことが起源とされています。この修行により、天台寺は地蔵菩薩の重要な道場となりました。

明代の洪武元年（1368年）には、当時の住職であった昭蓮によって再建が行われ、寺院の基盤が再構築されました。清代に入ると、康熙59年（1720年）には僧侶の塵塵子がこの寺に居を構え、寺の維持に尽力しました。その後、光緒15年（1890年）には寺院が再度再建され、その姿を新たにしています。

20世紀に入ると、1920年に住職の徹徳により大雄宝殿が建立され、寺院の主要な建築物が整備されました。翌年の1921年には、藍田によって寺院へと続く石畳の道が整備され、参拝者の利便性が向上しました。

中華人民共和国成立後の1953年には、地元政府によって寺院の修復が行われ、文化財としての価値が保護されました。1983年には、中華人民共和国国務院により漢族地区仏教全国重点寺院に認定され、その重要性が改めて認められました。

伽藍

天台寺の伽藍は、以下の主要な建築物で構成されています。

山門：寺院の入口に位置し、参拝者を迎える門。
天王殿：四天王像が安置され、寺院の守護の役割を担う。
大雄宝殿：本尊が安置される中心的な建物。
観音殿：観音菩薩が祀られ、慈悲の心を象徴する。
法堂：説法や儀式が行われる場所。

これらの伽藍は、天台寺が信仰の場としてだけでなく、文化的な遺産としても重要な役割を果たしていることを示しています。

参考文献

張馭寰 (2012). “九華山位置最高的寺院：九華山天台寺” (中国語). 『図解中国著名仏教寺院』. 北京市: 当代中国出版社. p. 148–149. ISBN 978-7-5154-0135-5 

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