天喜 (西遼)

天喜（てんき）は、西遼の末主である耶律直魯古（やりつ ちょろこ）の治世に使用された元号です。

使用年代については複数の説が存在し、研究者によって見解が分かれています。
有力な説としては、1178年から1211年までとするものと、1168年から1201年までとするものがあります。

史書である『遼史』には「天禧」と記録されています。
しかし、2020年代に入り、ロシアの考古学者らが中央アジアのウスチュルト台地やベラサグン遺跡で発掘調査を行った結果、新たな発見がありました。
それは、契丹文字が刻まれた印章と、「天喜元寳」と刻まれた漢字貨幣です。
これらの発見により、元号は「天禧」ではなく「天喜」が正しいことが証明されました。

西暦・干支との対照表


参考文献

李崇智　『中国歴代年号考　修訂本』（北京：中華書局，2001年1月） ISBN 7101025129
鄧洪波編　『東亜歴史年表』（台北：台湾大学出版中心，2005年3月） ISBN 9860005184

出典

『遼史』巻30　本紀第30　天祚皇帝4
BabelStone’s blog(2023年3月22日時点のオリジナルよりアーカイブ)2023年7月15日閲覧
別利亞耶夫; 斯達諾維奇 (2022年). “「天喜元寶」辨——記新發現的西遼錢幣” (中国語). 《中國錢幣》 (第4期): 第36-38頁.

関連項目

他政権の天禧
* 他政権の天喜

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