天城山荘

天城山荘（現：天城センター）

天城山荘は、静岡県伊豆市に位置する宿泊および研修のための大規模な施設です。かつては日本バプテスト連盟が所有し、礼拝堂（チャペル）を複数備えていました。現在は日本オリベットアッセンブリー教団が利用しており、「天城センター」と改称されています。

歴史

この施設の建設は1954年に遡ります。当時の在日米軍婦人部に属するバプテスト派のキリスト者たちと、米国南部バプテスト連盟に加盟する教会からの献金によって建てられました。設立当初から、日本の学校や教会、あるいは教会関係者によって幅広く利用されてきました。

しかし、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響を受け、2021年4月より休館を余儀なくされます。施設の維持・運営が課題となる中、日本バプテスト連盟は天城山荘の売却を検討するに至りました。

2022年6月23日、日本バプテスト連盟の臨時総会において、天城山荘の売却が決議されました。これを受け、同年7月20日には大阪市の不動産会社との間で売買契約が正式に締結されました。所有権の移転と施設の引き渡しは9月30日に完了し、連盟の天城山荘委員会関係者らが必要な後処理を進めました。

その後、同年12月にはDeoworks株式会社が新たな所有者となりました。そして、同社からの貸与という形で、日本オリベットアッセンブリー教団がこの施設を利用することになります。同教団は、それまで小山町に置いていた本部事務所を、この天城の地へ移転させました。

2023年1月、日本オリベットアッセンブリー教団は施設の名称を「天城センター」へと変更し、新たなスタートを切りました。現在は、同教団によるアジア地域への宣教活動の拠点として活用されており、主に教団関係者などが利用しています。

施設

天城センターは、国内のキリスト教関連施設としては最大級の規模を誇ります。施設内には、大小合わせて4つのチャペルが設けられています。最も大きい大チャペルは400名の収容能力を持ち、2号館のチャペルも200名が着席可能です。

宿泊施設は、洋室が23室、和室が49室の合計72室が用意されています。これらの部屋を合わせて、総勢330名が一度に宿泊可能であり、最大で400名まで収容することができます。

また、研修やレクリエーションのための施設も充実しており、体育館やグラウンドも整備されています。施設の中でも中心となる、大チャペルや食堂を含む主要な建物群は、天野吉原設計事務所の吉原正氏が設計を手掛けました。

かつての天城山荘、現在の天城センターは、その歴史と規模、そして充実した施設をもって、新たな目的の下で活動を続けています。

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