天寧寺 (常州市)

天寧寺（てんねいじ）

天寧寺は、中華人民共和国江蘇省常州市天寧区に位置する著名な仏教寺院です。鎮江市の金山寺、揚州市の高旻寺、寧波市の天童寺と並び、中国禅宗四大叢林の一つとして数えられています。その長い歴史と文化的な重要性から、多くの信者や観光客が訪れる場所となっています。

歴史

天寧寺の創建は唐代の永徽年間（650年 - 655年）に遡ります。牛頭法融を開山として創建されました。北宋時代の政和元年（1111年）に、正式に天寧寺と改名されました。清代の乾隆年間（1736年 - 1795年）には、乾隆帝から「龍城象教」の額を賜るという栄誉を受けています。

1982年3月には、江蘇省人民政府によって江蘇省文物保護単位に認定され、その文化的価値が認められました。さらに、1983年には中華人民共和国国務院によって漢族地区仏教全国重点寺院に認定され、国家レベルでの保護を受けるようになりました。2005年には、天寧宝塔が増築され、寺院の景観はさらに壮麗なものとなりました。

伽藍

天寧寺の伽藍は、以下の主要な建造物で構成されています。

山門
天王殿
大雄宝殿
文殊殿
普賢殿
観音殿
地蔵殿
羅漢堂
学戒堂（仏学院）
財神殿
功徳堂
蔵経楼
達摩閣
放生池

これらの建造物は、それぞれが独特の建築様式と美しい装飾を持ち、訪れる人々を魅了します。特に天王殿の扁額は、当時の中国仏教協会会長であった趙樸初の揮毫によるもので、その書は見事です。

天寧寺は、その長い歴史の中で、数多くの高僧を輩出し、仏教文化の発展に大きく貢献してきました。現在も、多くの僧侶が修行に励み、仏教の教えを広めています。また、寺院は地域の文化交流の拠点としての役割も担っており、様々なイベントや行事が開催されています。

近年では、観光地としての整備も進められており、多くの観光客がその美しい景観と豊かな文化に触れるために訪れています。天寧寺は、中国仏教の重要な聖地として、これからもその役割を果たし続けるでしょう。

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