天童寺

天童寺

天童寺（てんどうじ）は、「天童禅寺」とも呼ばれ、「東南佛国」と称される名高い禅宗寺院です。禅宗五山の第二位に列せられ、浙江省寧波市鄞州区、太白山の麓という景勝の地に位置しています。山に寄り添い、水に臨むその姿は、訪れる人々を魅了し続けています。

歴史

天童寺の歴史は古く、西晋時代の永康元年（300年）に、遊行僧の義興によって創建されたと伝えられています。その後、東晋の隆安3年（399年）には、孫恩の乱によって焼失するという苦難も経験しました。

唐代に入り、寺は現在の場所に移転しました。乾元2年（759年）には、粛宗皇帝より「天童玲瓏寺」の名を賜り、咸通10年（869年）には、懿宗皇帝から「天寿寺」の名を授けられました。北宋時代の景徳4年（1007年）には、真宗皇帝より「天童景徳禅寺」の額を賜っています。

南宋時代には、正覚禅師が住職となり、紹興4年（1134年）には東南地方における最大級の殿堂が増築されました。淳熙5年（1178年）には、孝宗皇帝から「太白名山」の四文字を賜っています。嘉定年間には、「禅院五山十刹」の第三位に列せられました。

宝慶元年（1225年）には、曹洞宗第十三祖である如浄禅師が住職に就任しました。この時期に、日本から道元が来訪し、天童寺で修行を積んでいます。帰国後、道元は日本で曹洞宗を開宗しました。

明代には、太祖洪武帝によって天下の名刹として冊封され、天童禅寺は天下禅宗五山の第二位に列せられました。しかし、万暦15年（1587年）7月21日には、大雨と洪水によって壊滅的な被害を受け、礎石や瓦礫すら残らないほどの惨状となりました。

清代に入り、雍正帝から「慈雲密布」の扁額を賜っています。

1983年には、国務院によって漢族地区仏教全国重点地域に指定され、2006年には、国家重要文物保護単位となりました。

文化

北宋時代の慶暦7年（1047年）11月には、王安石が天童寺を訪れ、「遊天童寺」という詩を詠んでいます。

日本との関係

天童寺は、日本の曹洞宗の開祖である道元禅師が修行した寺として、日本の仏教界とも深い関わりを持っています。道元禅師は、この寺で如浄禅師に師事し、曹洞宗の教えを学びました。そのため、現在でも多くの日本の僧侶や仏教関係者が天童寺を訪れています。

外部リンク

http://www.kagemarukun.fromc.jp/page003f.html

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