天泰

天泰（てんたい）は、金の時代に蒲鮮万奴（ふせんまんど）が自立して建てた大真国、別名東夏で使用された私年号です。その期間は1215年から1223年までの9年間とされています。

史料における記述

『金史』巻14 宣宗本紀には、貞祐3年（1215年）の冬10月、蒲鮮万奴が僭号し、元号を天泰と改めたという記述があります。
『朝鮮王朝実録』巻185 成宗16年（1485年）11月には、永安道穏城で「天泰四年」と記された古印が出土したという記録があります。これにより、天泰という年号が使用されていたことが裏付けられました。

青銅板の発見

「天泰八年二月分四品印二寸三分二厘五毫官」と記された青銅板が出土しています。この遺物は、「天泰」の元号が少なくとも8年（1222年）まで続いていたことを示す物証として非常に重要です。これらの出土遺物は、史料に乏しい天泰の存在を裏付ける貴重な資料となっています。

参考文献

李崇智『中国歴代年号考』（北京：中華書局、2001年1月）
岩井大慧「蒲鮮万奴国号考」『東洋学報』第19巻第4号、東洋文庫、1932年4月
岩井大慧「「蒲鮮万奴国号考」補正」『東洋学報』第20巻第3号、東洋文庫、1933年3月

関連項目

元号一覧 (中国)

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