天空キックボクシング協会

天空キックボクシング協会

天空キックボクシング協会（てんくうキックボクシングきょうかい）は、かつて日本に存在したキックボクシングを統括する団体です。2005年にその前身となる興行がスタートし、2011年まで活動を行いました。

設立と初期の歩み

団体の歴史は、2005年8月28日に東京のディファ有明で開催された女子キックボクシング興行「天空」の旗揚げ戦にさかのぼります。この最初の大会では、キックボクシングのみならず、総合格闘技ルールを取り入れた試合や、極真空手の演舞といったエンターテインメント性の高い要素も盛り込まれていました。当初は特定の団体ではなく、興行を運営するための事務局組織として活動していましたが、次第に体制を整えていきます。

協会としての活動

2006年5月には、組織をより明確な団体へと発展させ、「天空キックボクシング協会」が正式に発足しました。この際、新日本キックボクシング協会から離脱した加藤重夫氏が会長に就任。同年5月28日、新宿FACEにて行われた第4回興行からは、協会が主催する興行として開催されるようになりました。また、第3回大会からは神風杏子氏が「競技統括」として運営に携わることになります。

協会の活動は女子の試合が中心でしたが、2006年9月24日に新宿FACEで開催された第5回興行からは、男子の試合もラインナップに加えられるようになります。この大会では、当時14歳であった藤鬥嘩裟（ふじ とうがさ）選手がデビューし、大きな注目を集めました。

活動の拡大と一時休止

さらに、2007年1月14日の大会では、初めてすべての試合が男子によって行われる構成となり、年少世代を対象とした「ジュニアキックボクシング」の試合も導入されるなど、活動の幅を広げました。しかし、同年7月22日に開催された大会を最後に、協会としての活動は一時的に休止期間に入ります。

再開の試み、そして活動停止

約3年半の休止期間を経て、2011年2月28日には、興行の運営を主目的とする株式会社天空が設立され、活動再開に向けた準備が進められました。当初、2011年3月24日に後楽園ホールでの大会開催を予定していましたが、直前に発生した東日本大震災の影響により、この大会は中止を余儀なくされました。これにより、再開後のスケジュールはすべて白紙に戻されてしまいます。

その後、改めて2011年11月23日に再開第1回大会の開催が決定しましたが、こちらは「諸般の事情」により再び中止となりました。この度重なる大会の中止と再開の困難を経て、天空キックボクシング協会は以降、活動を再開することなく、実質的な活動停止状態となりました。

設立からわずか数年ながら、女子キックボクシング興行として始まり、男子やジュニアの導入、エンタメ要素の試みなど、独自の方向性を追求した団体でしたが、最終的にはその歴史に幕を下ろすこととなりました。

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