天籟寺

天籟寺（てんらいじ）

福岡県北九州市戸畑区に位置する天籟寺は、1丁目、2丁目の町名を持つ地域であり、観音寺町、菅原、天籟寺の全域と夜宮、正津町、沖台の一部を含む広範囲を指します。

地理的特徴

地区の中央には天籟寺通りが走り、商店が立ち並んでいます。また、準用河川である天籟寺川は、天籟寺通りの下を暗渠として流れています。この地域は天籟寺川流域を底とする起伏に富んだ地形であり、特に菅原地区には急な坂道が多く見られます。

文化と歴史

天籟寺は、戸畑祇園大山笠の天籟寺大山笠が拠点を置く菅原神社があるなど、菅原道真にまつわる伝説が色濃く残る地域です。毎年8月中旬には、夜宮公園で「天籟寺の盆踊り」（北九州市指定無形民俗文化財）が開催され、地域住民の交流の場となっています。

天籟寺の由来

天籟寺の地名は、平安時代に存在した「天頼寺」という寺院に由来します。伝説によれば、901年（延喜元年）に菅原道真が太宰府へ左遷される途中でこの寺に宿泊を求めた際、寺の和尚に鶏の鳴きまねで追い払われたとされています。それ以来、この寺では鶏を飼うことがなくなったと伝えられています。なお、現在も「天籟寺」という名の曹洞宗の寺院が存在しますが、由来は不明です。ちなみに、「天籟」とは、「風の音」や「すぐれた詩歌」を意味します。

主な施設

天籟寺地区には、以下の施設があります。

福岡県立ひびき高等学校：1928年（昭和3年）に現在地で開校。当初は女学校でした。
福岡県立戸畑高等学校
北九州市立戸畑体育館
北九州市立戸畑図書館分館
夜宮の大珪化木：国の天然記念物
夜宮公園
マルショク天籟寺店：地域住民の生活を支えるスーパーマーケット
菅原神社：地域における信仰の中心地


天籟寺は、歴史と文化が深く根付いた地域であり、地域住民の生活を支える様々な施設が整っています。自然豊かな環境と歴史的な背景が融合した、魅力的な場所です。

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