天野武文

天野 武文

天野 武文（あまの たけふみ）は、1970年9月30日に広島県広島市で生まれた日本の元プロ野球選手です。ポジションは捕手で、右投げ右打ちでした。

アマチュア時代

地元の瀬戸内高等学校に進学し、野球部では捕手としてチームを支えました。当時、同校の監督を務めていたのは、かつてプロ野球選手としても活躍した経験を持つ後原富氏であり、天野氏はその指導の下、技術を磨きました。高校3年次には、夏の全国高等学校野球選手権広島県予選において、チームは惜しくもベスト8で敗退し、甲子園出場の夢は叶いませんでした。しかし、この予選大会期間中に3本のホームランを記録するなど、捕手としては珍しい長打力も兼ね備えた打撃を見せ、その能力は注目を集めました。

プロ野球選手として

高校での活躍が評価され、1988年のプロ野球ドラフト会議において、ヤクルトスワローズから6位指名を受け、プロの世界に足を踏み入れました。背番号は「57」が与えられ、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせました。

しかし、プロ野球の世界は厳しく、特に捕手というポジションは高い守備力に加え、リード面や打撃力など多岐にわたる能力が求められ、常に激しい競争に晒されます。天野氏がヤクルトスワローズに入団した当時、チームには経験豊富な先輩捕手が複数在籍しており、若手にとっては一軍の座を掴むことが容易ではありませんでした。

さらに、天野氏がプロ2年目を迎えた1990年には、後に球界を代表する捕手となり、監督としてもチームを率いることになる古田敦也氏が入団しました。古田氏はルーキーイヤーからその才能を開花させ、瞬く間に正捕手の座を確立していきます。また、控え捕手としてもしっかりとした実績を持つ中西親志氏らが控えており、天野氏がファームから一軍へ昇格するためのハードルは非常に高いものでした。

プロ入り後、天野氏は日々練習に励みましたが、残念ながら在籍期間中に一度も一軍の公式戦に出場する機会を得ることはできませんでした。そして、プロ野球選手としてのキャリアは長くは続かず、1993年シーズンをもって現役を引退することを決断しました。短いプロ野球生活でしたが、ヤクルトスワローズの一員としてユニフォームを着て汗を流しました。

詳細情報

在籍球団: ヤクルトスワローズ
背番号: 57 （1989年 - 1993年）
* 年度別成績: 一軍公式戦出場なし

広島県出身のプロ野球選手の一人として、また東京ヤクルトスワローズに在籍した選手として、その名前が記録されています。

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