後原富

後原 富の生涯と業績

後原 富（せどはら ひさし、1945年11月9日 - 2023年3月14日）は、広島県に生まれたプロ野球選手および高校野球指導者であり、活躍の舞台を広げて多くの功績を残してきました。彼のプロ野球時代と指導者としての活動に焦点を当て、その影響力や成果を振り返ります。

経歴の始まり

後原氏は広島県安芸郡海田町で育ち、地元の海田高校に進学。当初は広島カープの入団テストに合格するも、プロ入りせず駒澤大学に進学しました。大学では1964年春季リーグで優勝を経験するなど、選手としての基礎を築きました。彼は俊足強肩の外野手であり、大学通算で66試合に出場し、182打数のうち43安打を記録しました。打率は.236で、2本塁打、9打点をマークし、同時期に在籍した選手たちと競い合いながら成長していきます。

プロ野球選手としてのキャリア

1967年、後原氏はドラフトで東映フライヤーズに7位指名されてプロ入りし、1年目から一軍で経験を積みました。1969年には中堅手として活躍し、11試合連続先発出場を果たし、打率.370という素晴らしい成績を記録します。また、同年にはジュニアオールスターゲームにも出場し、注目の選手となりました。しかし、1970年には一軍での打撃面での不振が影響し、現役を引退する決断を下します。

高校野球指導者としての足跡

選手を引退した後も、後原氏は駒澤大学に戻り、聴講生として学び直し教員免許を取得。出身高校が改称した瀬戸内高校に教師として赴任し、1984年には元プロ野球選手として初めて高校野球の監督に就任しました。これはプロアマ断絶後、初のケースであり、彼は自身が提案した「教諭10年の特例」をもとにして実現しました。

後原監督は1991年の第63回選抜高等学校野球大会にチームを導き、甲子園に出場。また、2000年の第82回全国高等学校野球選手権大会では3回戦に進出するなど、印象に残る成績を収めました。彼が指導した選手たちの中には、佐藤宏志や延江大輔などがいて、彼らの成長をサポートしました。

一線を退いた後

瀬戸内高校を定年退職した後、後原氏は骨董品店を開業し、新たな人生を歩みます。また、中国の瀋陽体育大学では客員教授としても活動し、帰国後の若手選手たちへの指導を続けました。

最期の時

2023年3月14日、後原富氏は心不全により77歳でこの世を去りました。彼の野球に対する情熱や指導者としての功績は、今も多くの人々に語り継がれています。後原氏の偉業は、野球界だけでなく教育界にも大きな影響を与えました。

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