天野邦彦

天野 邦彦 (あまの くにひこ) のプロフィール

天野邦彦氏は、日本の国土交通技官としての職務を遂行しながら、土木工学者としても高く評価されています。彼は博士（工学）の学位を持ち、土木技術者としての豊富な経験を積んでいます。また、流域や都市に関する専門知識を備え、土木学会から特別上級土木技術者としても認定されています。

学歴と初期のキャリア

天野氏は1985年に京都大学工学部の土木工学科を卒業し、1987年には大学院で土木工学を専攻して修了しました。卒業後、建設省に入省し、土木研究所のダム部にて水資源開発の研究員としてキャリアをスタートさせました。この時期に、彼は様々なダムに関する研究に従事し、土木工学の基礎を築くことに努めました。

1998年には博士（工学）を取得し、研究者としての地位を確立します。以降、彼は水循環研究グループの河川生態チームの上席研究員として、河川環境や生態系に関する研究を深化させていきます。

国土交通省での業績

国土交通省の国土技術政策総合研究所での職務では、さまざまな役職を歴任し、特に河川環境の研究に力を入れてきました。2009年には環境研究部の河川環境研究室の室長に就任し、河川環境の保全に関する政策の策定に貢献しました。その後、2012年には中部地方整備局の浜松河川国道事務所所長として、地方における河川管理の現場にも関与しました。

2016年からは再び国土技術政策総合研究所に戻り、河川研究部長として新たな研究プロジェクトをリードしました。2019年には研究総務官に就任、2020年には研究所の所長に昇進し、研究機関の運営における重要な役割を果たしています。

河川財団での活動

2021年からは河川財団の河川管理技術政策研究センター長として、より実務に即した河川管理に関する研究を主導しています。2022年には河川財団の河川総合研究所の所長に就任し、国内外での河川に関する研究開発を推進しています。また、同年には応用生態工学会の幹事長にも就任し、業界内での影響力を強めています。

著作と貢献

天野氏は多くの著作や研究報告にも関わっています。特に2008年には『川の環境目標を考える : 川の健康診断』に共同監修者として関わり、河川環境の持続可能性についての重要な指針を示しました。また、1999年には『水環境と生態系の復元 : 河川・湖沼・湿地の保全技術と戦略』の翻訳に参加し、国内外の情報を共有する取り組みも行っています。

天野邦彦氏のこれまでの業績は、日本の河川管理や環境の保全に大きく寄与しており、今後の活動にも多くの期待が寄せられています。

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