太宗イ・バンウォン

太宗イ・バンウォン

『太宗イ・バンウォン』（原題：「太宗　李芳遠」、韓国語: 태종 이방원）は、2021年12月11日から2022年5月1日まで韓国KBSで放送されたテレビドラマです。この作品は全32話からなり、「KBS大河ドラマ」としては2016年の『チャン・ヨンシル 〜朝鮮伝説の科学者〜』以来、5年ぶりの復活として注目を集めました。日本では2022年9月28日にKNTVで放送が始まり、2023年4月から8月にかけてはWOWOWでも放送されました。

概要

このドラマは、高麗朝鮮を打倒し、李氏朝鮮という新たな国家を設立した歴史的人物、太宗イ・バンウォンの生涯を描いています。正統派の時代劇として位置づけられ、権力争い、家族間の対立、そして国家の形成というテーマが織り込まれています。ドラマの中心に据えられたのは、国家を築くために奮闘したイ・バンウォンの足跡であり、彼の動機に迫る内容が展開されます。

キャスト

主要なキャストには、主人公のイ・バンウォンを演じるチュ・サンウク、彼の父で初代国王・イ・ソンゲに扮するキム・ヨンチョル、イ・バンウォンの妻である元敬王后のパク・チニなどがいます。また、彼の兄弟たちや、周囲の人物たちも複雑な人間関係を持ち、物語に厚みを加えています。

• - イ・バンウォン（李芳遠）：チュ・サンウク
• - イ・ソンゲ（李成桂）：キム・ヨンチョル
• - 神懿王后：イェ・スジョン
• - 元敬王后ミン氏：パク・チニ
• - チョン・ドジョン（鄭道伝）：イ・グァンギ

ストーリーの展開

物語は、イ・バンウォンが父であるイ・ソンゲと共に国家創設のために奮闘する様子を描いています。家族間の権力争いや、彼が直面する外的な脅威との戦いが織り交ぜられ、視聴者にとって見る価値のあるドラマとなっています。また、イ・バンウォンの成長や苦悩も丹念に描かれ、彼がどのようにして朝鮮の第三代国王・太宗になったのか、その道程が感情的に語られます。特に、彼と兄弟たちとの対立は、血縁があるにもかかわらず権力争いが引き起こす悲劇を際立たせています。

制作の背景

本作の脚本を手がけたイ・ジョンウは、ドラマのテーマに「国家や権力、政治、そしてそれにある人間の苦悩」を掲げ、イ・バンウォンがこのテーマを象徴する人物であると語っています。その上で、これまでのKBSの大河ドラマと異なる点を強調し、視聴者に新たな視点を提供することを目指しました。

反響と視聴率

韓国での放送初週は高視聴率を記録し、特に第8話では自己最高の10.2%に達しました。しかし、途中の話数では視聴率が下がるなど、波がありました。制作陣は、視聴者の関心を引くために努力し続け、本作が多様な視点から楽しんでもらえる作品であることを追求しました。

動物への配慮と制作の問題

本作の制作中には、馬の死亡事故が発生し、動物愛護団体から強い非難を受けました。この事件を受けて、制作側は動物安全保障ガイドラインを設け、再発防止に努めることを表明しました。

まとめ

『太宗イ・バンウォン』は、李氏朝鮮の創立における重要な歴史的瞬間を捉え、その背後にある複雑な人間ドラマを描き出しています。観る者に感動を与えるだけでなく、史実に基づいた深い考察も提供される作品といえるでしょう。

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