神懿王后

神懿王后 韓氏

神懿王后 韓氏（しんいおうこう かんし、シヌィワンフ ハンシ）は、後の李氏朝鮮の初代国王、李成桂の最初の妻です。彼女の本貫は清州韓氏で、1345年に生まれました。韓氏は高麗後期の和州で生まれ、15歳の若さで当時2歳年上の李成桂と結婚しました。彼らの夫婦は、6人の息子と2人の娘をもうけ、咸州で生活を共にしました。

李成桂は後に彼の第2夫人となる康氏（後の神徳王后）を迎え入れます。韓氏はその際、「郷妻」という称号で呼ばれ、康氏は「京妻」として知られることになりました。この呼称は、高麗時代の一夫多妻制によるものでしたが、韓氏は名門出身の康氏よりも相対的に身分が低かったという事実がありました。

1388年、李成桂は遼東征伐の途中で「威化島回軍」という出来事を引き起こし、政権を奪取することになります。この事件の最中、韓氏は避難することとなり、五男の李芳遠が家を守っていました。その後、1391年に彼女は病で亡くなり、開京の郊外に位置する海豊の斉陵に葬られました。彼女が亡くなってから、朝鮮の建国が行われ、彼女は「節妃」として称えられました。次男の定宗は、彼女を後に神懿王后として追尊します。

さらに、1408年には太后に昇格し、「承仁順聖神懿王太后」と訳されていますが、1683年に宋時烈が問題を提起した結果、称号が「承仁順聖神懿王后」に修正される運びとなりました。

家族構成

神懿王后の家族関係は以下の通りです:

• - 父: 安川府院君 景敏公 韓卿
• - 母: 三韓国大夫人 朔寧申氏
• - 夫: 李成桂（太祖）
• - 子供たち:

- 長男: 鎮安大君（1354-1394）
- 次男: 定宗（1357-1419）
- 三男: 益安大君（1360-1404）
- 四男: 懐安大君（1364-1421）
- 五男: 太宗（1367-1422）
- 六男: 徳安大君（生没年不詳、1385年頃に死亡）

• - 娘たち:

- 長女: 慶慎公主（生没年不詳、上党府院君 景粛公 李薆に嫁ぐ、1426年亡）
- 次女: 慶善公主（生没年不詳、靑原君 沈淙に嫁ぐ）

登場作品

神懿王后は多くの作品に登場しています。1983年のドラマ『開国』ではテ・ヒュンシルが、2021年から2022年にかけて放送された『太宗イ・バンウォン』ではイェ・スジョンが彼女を演じました。

このように、神懿王后 韓氏は李氏朝鮮の形成において重要な役割を果たした人物であり、彼女の生涯は朝鮮の歴史に深く刻まれています。

もう一度検索