太田貴美

太田貴美（おおた あつみ）は、1946年9月18日生まれの日本の政治家です。京都府初の女性首長として知られ、与謝野町長を2期、野田川町長を3期、そして野田川町議会議員を4期務めました。その政治家としてのキャリアは、地方自治における女性の活躍を象徴する存在と言えるでしょう。

生い立ちとキャリア

太田氏は京都府京都市で生まれ、ノートルダム女子大学を中退後、1966年に日本航空に入社し、客室乗務員として活躍しました。その後、産婦人科医であり元衆議院議員の太田典礼氏の息子と結婚し、夫の故郷である野田川町に移り住むことになります。

義父である典礼氏の「女性も社会的な仕事を持つべきだ」という考えに影響を受け、1975年に野田川町議会議員選挙に立候補し、初当選を果たしました。その後、一時休職期間を挟みながらも、通算4期にわたり町議会議員を務めました。この間、町議会議長も務めるなど、町政に深く関わりました。

町長としての活躍

1994年12月、太田氏は財政破綻寸前だった野田川町の町長選挙に立候補し、現職を僅差で破って初当選しました。この転身は、彼女の政治家としての力量を示す大きな出来事でした。町長として、財政再建をはじめとする様々な課題に取り組みました。

2006年3月1日、野田川町は岩滝町、加悦町と合併し、新たに与謝野町が誕生しました。同年4月16日に行われた与謝野町長選挙に立候補し、見事初当選。2010年には無投票で再選を果たし、2期にわたり町長を務めました。与謝野町長としての在任中には、合併後の町づくりに尽力しました。

その後の活動

2017年、京都府議会議員の本田太郎氏が衆議院議員選挙に立候補し失職したことに伴い、同年11月19日に行われた宮津市及び与謝郡選挙区の府議会議員補欠選挙に無所属で立候補しました。しかし、自民党公認の中島武文氏に敗れ、落選という結果になりました。

著書

太田氏は、自身の町長としての経験や町づくりへの情熱を綴った著書も出版しています。

* 太田貴美、岡田知弘『お母さん町長奮闘記―京都・与謝野町共生と循環のまちづくり』自治体研究社、2013年4月。ISBN 978-4880376042。

この著書は、太田氏の政治活動だけでなく、彼女の人間性や、地域社会への貢献に対する深い想いを伝えています。

太田貴美は、地方政治における女性の活躍を先導した人物として、その功績は高く評価されています。町議会議員から町長へとキャリアアップし、困難な課題にも果敢に立ち向かう姿は、多くの人々に勇気を与えたと言えるでしょう。

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