太神楽曲芸協会

太神楽曲芸協会の概要

太神楽曲芸協会（だいかぐらきょくげいきょうかい）は、日本の伝統芸能である太神楽を保存し、後継者を育成することを目的として設立された任意団体です。主に獅子舞や曲芸、曲独楽などの演者が会員として活動しており、東京や水戸を中心に多岐にわたる演芸会やテレビ、ホテル、旅館などでパフォーマンスを行っています。

沿革

太神楽の歴史は江戸時代にさかのぼり、当時は伊勢派や熱田派などの組合が存在していました。1937年には大日本太神楽曲芸協会が設立され、初代会長には鏡味小仙が選ばれました。この団体は東京本部のほか、茨城や東北に支部を持ち、地域に根ざした活動を展開しています。

これまでの会長は以下の通りです。

• - 初代: 鏡味小仙
• - 二代目: 翁家和楽
• - 三代目: 鏡味小仙
• - 四代目: 柳家小志ん
• - やなぎ女楽
• - 三代目: 翁家和楽
• - 二代目: 翁家喜楽
• - 鏡味仙三郎
• - 鏡味繁二郎

2024年3月23日には役員の改選が行われ、当時の会長は鏡味繁二郎、副会長には鏡味仙志郎が選ばれました。また、常任理事には翁家和助が任命されています。

所属会員の活動

太神楽の演者の中には、落語協会や落語芸術協会にも所属する芸人が多数います。これにより、各協会の寄席での定席興行にも出演が可能です。中には、前座として修行を重ねた後に、太神楽の世界に進む芸人も存在します。特に落語協会に所属している芸人たちは、各々の活動において幅広い才能を発揮しています。

国立太神楽研修

1996年からは日本芸術文化振興会や国立劇場等との協力で、後継者を育成するための研修課程が始まりました。このプログラムでは、一般から選ばれた数名の研修生が3ヶ月から半年の試験を経て、丸3年にわたる研修に参加します。研修内容には基礎技芸や所作、関連知識の習得が含まれ、修了後は個々の師匠について更なる技術向上を目指します。

研修生たちは、春と秋に行われる定期発表会で、習得した技巧を観客の前に披露する機会も与えられます。このような研修を経て、多くの太神楽芸人が落語協会や落語芸術協会に所属するに至っています。例えば、翁家和助や鏡味仙成、鏡味正二郎、などの名だたる演者たちがこのプログラムの卒業生です。

まとめ

太神楽曲芸協会は、太神楽の伝統を守り、若手の育成に力を入れながら、現代の多様なエンターテイメントシーンに対応した活動を行っている重要な団体です。伝統的な技術を受け継ぎつつ新しい形態の演芸を模索し、次世代の芸人たちを育てていくことで、日本の文化芸術の発展に貢献しています。

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