太陽とヘミングウェイ (アルバム)

太陽とヘミングウェイ

今井美樹の12作目となるオリジナルアルバム、『太陽とヘミングウェイ』は、2000年8月23日にワーナーミュージック・ジャパンから発売されました。オリジナルアルバムとしては、前作『未来』から約1年9ヶ月の期間を経て発表された作品です。

アルバム概要

本作は、アルバム全体のプロデュースを布袋寅泰氏が担当しています。布袋氏によるサウンドプロダクションは、アルバムの音楽性において重要な要素となっています。

収録曲には、様々なテレビ番組のテーマソングとして起用された楽曲が多く含まれている点が、このアルバムの大きな特徴です。例えば、今井美樹自身が特別出演した日本テレビ系ドラマ『蘇える金狼』の主題歌として使用された「SLEEP MY DEAR」や、彼女が主演を務めたフジテレビ系ドラマ『ブランド』の主題歌である「Goodbye Yesterday」といった、当時のヒット曲が収録されており、これらの楽曲がアルバムの核を成しています。

また、サウンドの最終的な仕上げとなるマスタリングは、今井美樹のこれまでの作品も多数手掛けてきた、ニューヨークの著名なスタジオ「スターリングサウンド」のエンジニア、グレッグ・カルビ氏が担当しています。彼の手腕によって、アルバム全体が質の高いサウンドに仕上げられています。

初回プレス盤は、通常のCD仕様に加え、特別な内容のブックレットが付属するスペシャル・ブックレット仕様としてリリースされました。

参加ミュージシャン

このアルバムの制作には、非常に豪華で実力あるミュージシャンたちが多数参加しています。プロデューサーである布袋寅泰氏は、ギタリストとしてだけではなく、キーボード、ベース、コーラス、バッキングボーカルなど、多岐にわたるパートで演奏に参加しており、アルバムサウンドの構築に深く関わっています。

リズム隊として、ドラムには山木秀夫氏、ベースには渡邉貢氏や高水健司氏が名を連ねています。キーボードやピアノは、布袋氏のほか、川島裕二氏、市川秀男氏が担当しました。

ホーンセクションやストリングスセクションも充実しています。村田陽一氏はトロンボーン、サックス、ユーフォニアムの演奏に加え、ホーンアレンジやストリングスアレンジ、オーケストラアレンジも担当。山本拓夫氏（フルート、サックス）、荒木敏男氏、西村浩二氏（トランペット）、竹野昌邦氏（サックス）、ボブ・ザング氏、吉田治氏（サックス、クラリネット）、広原正典氏、奥村晃氏（トロンボーン）、南浩之氏、有馬純晴氏、堂山敦史氏（ホルン）といった国内屈指の管楽器奏者が参加し、楽曲に厚みを加えています。

ストリングス演奏は、桑野聖ストリングスや金原千恵子ストリングスといったチームが担当し、ストリングスアレンジは村田陽一氏のほか、菅野よう子氏も手掛けています。

コーラスやバッキングボーカルには、狩野環氏、Paula Johnson, Wanda D.P. Johnson、JET SETS、Davina Wright、そして吉田美奈子氏といった、日本の音楽シーンで活躍する実力派ボーカリストたちが参加しており、今井美樹のメインボーカルを彩り豊かに支えています。

『太陽とヘミングウェイ』は、布袋寅泰氏のプロデュースと、各パートに集められた一流ミュージシャンたちの演奏によって実現した、今井美樹の音楽性が凝縮されたアルバムと言えるでしょう。

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