太陽のメロディー

太陽のメロディー：音楽を通して繋がる、復興への願い

2010年、宮崎県を襲った口蹄疫。その未曾有の事態に対し、音楽を通じた支援を目的として誕生したのが、今井美樹、小渕健太郎（コブクロ）、そして布袋寅泰という豪華な顔ぶれによるコラボレーションシングル「太陽のメロディー」です。

この楽曲は、宮崎県出身の今井美樹と小渕健太郎の強い思いから生まれました。共に故郷への深い愛情を持ち、その苦境を目の当たりにした2人は、音楽の力で被災地を支援したいという強い意志で、布袋寅泰を迎え入れ、このプロジェクトを実現しました。布袋寅泰にとっても、この曲は4作連続となるコラボレーション作品となりました。

「太陽のメロディー」は、今井美樹と小渕健太郎がメインボーカルを務め、布袋寅泰の力強いエレクトリックギター、小渕健太郎のアコースティックギターが楽曲に奥行きを与えています。さらに、布袋寅泰と黒田俊介（コブクロ）がコーラスとして参加しており、豪華なメンバーが織りなすハーモニーは、聴く者の心を深く揺さぶります。

楽曲の収益は全額、口蹄疫被害への支援金として寄付されました。音楽を通じて、被災地の復興に貢献したいというアーティストたちの熱い想いが、この楽曲に込められています。

この曲は、単なるチャリティソングとしてではなく、被災地への励ましと、希望を届けるメッセージソングとして、多くの人々の心に響きました。

ライブでの演奏は、残念ながら当初は実現しませんでした。しかし、2010年10月10日、コブクロのスタジアムライブにスペシャルゲストとして今井美樹と布袋寅泰が登場。満員の観客を前に「太陽のメロディー」が披露され、会場は感動に包まれました。また、「がんばっと宮崎～口蹄疫義援コンサート～」では、今井美樹がソロで、そして泉谷しげる、TERU（GLAY）との共演でもこの曲を歌い上げました。

今井美樹のベストアルバム『Miki's Affections アンソロジー 1986-2011』には、新録バージョンが収録され、より多くの人々にこの曲が届けられました。その後も、コブクロの結成20周年ライブ（2018年9月16日、生目の杜運動公園多目的広場）で、コブクロの2人だけで「太陽のメロディー」が演奏され、その感動は再び蘇りました。

「太陽のメロディー」は、単なる楽曲を超えた、一つのメッセージです。音楽の力、そして人々の温かい気持ちが一つとなり、困難を乗り越えるための力強い応援歌となりました。この曲は、宮崎の復興を願い、そして未来への希望を歌い続ける、不朽の名曲として記憶されています。

ジャケット写真は布袋寅泰が担当し、タイトルロゴは今井美樹が手掛けています。アーティストたちの並々ならぬ情熱と、被災地への深い思いやりが、この一曲に凝縮されていると言えるでしょう。

音楽を通して、人々の心を繋ぎ、復興への道を照らした「太陽のメロディー」。それは、日本音楽史に刻まれた、忘れられない一曲となりました。

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