奄美海運

奄美海運株式会社について

奄美海運株式会社は、鹿児島県鹿児島市に本社を構える海運会社です。親会社はマルエーフェリーで、鹿児島と奄美群島の島々を結ぶ重要な航路を運航しています。特に、離島航路整備法に基づく国庫補助対象の赤字航路を担っており、島民の生活を支える上で欠かせない存在です。

歴史

1953年12月、親会社である大島運輸株式会社（現在のマルエーフェリー）が設立されたのが始まりです。その後、1978年7月22日に奄美海運株式会社が設立され、同年9月には名瀬支店が開設されました。同年10月には、鹿児島 - 喜界島 - 徳之島（平土野）航路が開設され、「あまみ丸」が就航しました。1979年7月には、沖永良部島（知名）への航路が延長され、フェリー化され「フェリーきかい」（初代）が就航しました。その後も、船舶の代替や航路の拡充を経て現在に至ります。

航路

奄美海運の航路は、鹿児島本港北埠頭を起点とし、喜界島、奄美大島、徳之島、沖永良部島を結んでいます。

鹿児島 - 喜界 - 平土野航路: 鹿児島本港北埠頭 - 湾港（喜界島） - 名瀬港（奄美大島） - 古仁屋港（奄美大島） - 平土野港（徳之島）。主に「フェリーあまみ」が運航しています。
鹿児島 - 喜界 - 知名航路: 鹿児島本港北埠頭 - 湾港（喜界島） - 名瀬港（奄美大島） - 古仁屋港（奄美大島） - 平土野港（徳之島）- 知名港（沖永良部島）。主に「フェリーきかい」が運航しています。

これらの航路は、曜日や時期によって運航スケジュールが変更されることがあります。特に繁忙期や定期点検時には、運航船舶や航路が変更される場合や臨時便が運航されることがあります。

船舶

奄美海運の船舶は、親会社のマルエーフェリーと共通のファンネルマークと船体塗装を採用しています。ファンネルマークはオレンジ地に赤丸の中に赤字でアルファベットの「A」が描かれており、船体塗装は喫水線より上が白、下が青色で、船体側面には赤字で「A”LINE」のロゴが記されています。

現在運航中の船舶

フェリーきかい (3代): 2015年3月竣工、全長約102m、総トン数2,551トン、旅客定員196名。トラック、乗用車、コンテナを積載可能。バリアフリー対応、LED照明を採用。
フェリーあまみ (3代): 2006年就航、全長112m、総トン数2,942トン、旅客定員243名。トラック、乗用車、コンテナを積載可能。バリアフリー対応。

過去の船舶

あまみ丸: 1968年竣工、総トン数1,405トン、旅客定員は沿海384名、近海190名。
フェリーきかい (初代): 1979年竣工、総トン数2,823トン、旅客定員258名。
フェリーあまみ (初代): 1975年竣工、総トン数4,188トン、旅客定員609名。
フェリーあまみ (2代): 1989年竣工、総トン数2,980トン、旅客定員213名(臨時定員496名)。
フェリーきかい (2代): 1995年竣工、総トン数2,878トン、旅客定員365名。2015年3月に3代目就航に伴い退役。

これらの船舶は、長年にわたり奄美群島の島々と本土を結び、人や物の輸送を支えてきました。

その他の情報

鹿児島港での接岸埠頭は、マルエーフェリーとは異なるため注意が必要です。
知名港折り返しの場合、上り便は平土野港、古仁屋港に寄港せず、知名港から名瀬港へ直行します。
船舶の定期点検や台風などの影響により、運航スケジュールが変更される場合があります。

関連会社

マルエーフェリー

参考文献

日本船舶明細書I 2008年版 - 社団法人 日本海運集会所（2007年12月30日発行）

外部リンク

* A”LINE マルエーフェリー・奄美海運

奄美海運は、奄美群島の生活と経済を支える重要な役割を担っており、今後も安全な航海とサービスの提供に努めていくでしょう。

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