奥入瀬川

奥入瀬川（おいらせがわ）

奥入瀬川は、青森県を流れる二級河川であり、その源を十和田湖に発し、太平洋へと注ぎます。流域面積は約819.9平方キロメートル、流路延長は70.7キロメートルに及び、奥入瀬川水系の本流を形成しています。古くは「相坂川」（あいさかがわ、おうさかがわ）とも呼ばれていました。

地理

奥入瀬川は、青森県十和田市と秋田県の境界に位置する十和田湖から流れ出ます。十和田湖から流れ出る唯一の河川であり、湖の東岸の子ノ口（ねのくち）から北東へと進み、十和田市焼山で東へと方向を変えます。その後、十和田市の市街地の南側を流れ、上北郡おいらせ町と八戸市の境界で太平洋へと注ぎ込みます。

十和田湖からの水量は、子ノ口制水門の放流量によって調整されています。上流部の奥入瀬渓流は、豊かな森に囲まれた景勝地として広く知られ、1942年3月29日には国の特別名勝および天然記念物に指定されました。四季折々の美しい景観は、多くの人々を魅了し続けています。

また、稲生川（いなおいがわ）は、十和田市法量で奥入瀬川から分岐する人工河川であり、新渡戸稲造の祖父である新渡戸傳が、三本木原開拓のために建設した水路です。

歴史

1792年（寛政4年）12月28日には、地震によって川に面した山腹が崩壊し、天然ダムが形成されるという出来事がありました。これにより、上流10里に及ぶ範囲で湖が形成され、決壊を恐れた追良瀬村の住民は広戸村へと避難しました。その後、郡奉行が検分を行い、人夫を出してダムを掘削し、排水作業が行われました。

流域の自治体

奥入瀬川は、以下の自治体を流れています。

青森県
十和田市
上北郡六戸町
おいらせ町
八戸市

支流

奥入瀬川には、以下の支流があります。

後藤川（十和田市、三戸郡五戸町、新郷村）
犬落瀬川
熊ノ沢川
生内川
蔦川（蔦温泉方面）
その他、奥入瀬渓流の川

並行する交通

奥入瀬川に並行する交通機関としては、以下のものがあります。

道路
国道102号（上流部、通称「瀑布街道」）
国道45号（下流部）

主な橋梁

奥入瀬川には、数多くの橋梁が架かっています。

開運橋 - 県道19号線
幸運橋 - 国道45号線
第二奥入瀬川橋 - 県道8号線
奥入瀬川橋 - 百石道路
開明橋
下田橋 - 県道140号線
奥入瀬川橋梁 - 青い森鉄道
幸橋
神明橋
赤田橋
盛運橋
睦橋 - 県道20号線
長栄橋
共栄橋 - 県道212号線
六日町新橋
相坂大橋 - 国道4号線
御幸橋 - 県道145号線 奥州街道(陸羽街道)
切田橋 - 県道45号線
昭和新橋
広瀬橋 - 国道102号線
川口橋 - 県道40号線
大堀橋
法量橋
上法量橋 - 国道102号線
奥入瀬西大橋
百目木橋
立石橋
奥入瀬橋
桂月橋
十和田橋 - 国道102号線
奥入瀬橋 - 国道102号線
馬門橋 - 国道102号線
裸渡橋 - 国道102号線
百島橋 - 国道102号線
子ノ口橋 - 国道102号線

関連項目

追良瀬川 - 同じ青森県内を流れる、読みが同じ河川。
* 日本の川一覧

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