奥山雨山自然公園

奥山雨山自然公園

奥山雨山自然公園は、大阪府泉南郡熊取町に位置する自然公園です。1980年から1983年にかけて整備され、1984年7月に完成しました。約130ヘクタールの広大な敷地を誇り、その一帯は「大阪みどりの百選」や「水源の森百選」にも選定されています。

特徴

園内は、アカマツやヒノキなどの天然林が豊かに茂り、春には桜が咲き誇る名所としても知られています。複数のハイキングコースが整備されており、気軽に自然散策を楽しめます。展望台からは、和泉葛城山や関西空港など、雄大な景色を一望できます。

公園の玄関口となる永楽ダム周辺では、毎年桜の開花時期に合わせて「永楽桜まつり」が開催されます。広場や散策路沿いに約1,000本のソメイヨシノが咲き誇り、提灯が灯される様子は圧巻です。年間を通して10万人以上の人々が訪れる人気のスポットとなっています。

2005年には、バーベキューや自然教室が楽しめる「野外活動ふれあい広場」がオープンし、さらに多様な楽しみ方ができるようになりました。

自然

かつてはアカマツを中心とした松林が広がり、松茸も採れたというこの地ですが、昭和期に「マツ枯れ」が発生し、アカマツは減少しました。その後、コナラやウバメガシなどのドングリがなる木々が生育し、ウラジロやコシダが林床を覆っています。現在では、クロマツ、ヒノキ、ヤマザクラなども見られ、針葉樹と広葉樹の割合は60：40、人工林と天然林の割合は10：90となっています。

鳥類も豊富で、熊取町の鳥であるメジロをはじめ、ヒヨドリやウグイスなどが観察できます。また、絶滅危惧種であるオオワシやフクロウも確認されており、貴重な自然が残るエリアであることがわかります。

永楽ダム

公園の中心的な施設である永楽ダムは、1965年に建設が始まり、1968年に完成しました。見出川の上流部に位置し、泉州南部地域の灌漑用水および上水道水を確保する目的で築かれたダムです。現在でも熊取町民にとって重要な水源となっています。ダム湖畔の桜並木は「大阪みどりの百選」にも選ばれており、美しい景観を楽しむことができます。

奥山雨山自然公園は、豊かな自然の中で、ハイキングやレクリエーション、バードウォッチングなど、さまざまなアクティビティを楽しむことができる場所です。都会の喧騒から離れて、心身ともにリフレッシュできるでしょう。

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