奥村竹三

奥村竹三：教育と政治に生涯を捧げた人物

奥村竹三（おくむら たけぞう）は、1896年（明治29年）3月18日に京都府で生まれ、1981年（昭和56年）1月31日にその生涯を閉じました。彼は、大正から昭和という激動の時代において、教育者として、そして政治家として、社会に貢献した人物です。

教育者としての足跡

奥村竹三は、1915年（大正4年）に京都府師範学校を卒業し、教育の道を歩み始めました。船井郡田原小学校での訓導を皮切りに、檜山小学校では訓導兼校長を務めました。また、檜山村実業補習学校長として、地域の実業教育にも尽力しました。さらに、京都府社会教育主事補、京都府属兼視学といった役職を歴任し、京都府全体の教育行政にも携わりました。その後、園部町実業補習学校長兼教諭、同実業青年学校長を歴任するなど、教育現場での経験を積みました。彼の教育者としてのキャリアは、地域の教育振興に大きく貢献しました。

政治家としての挑戦

教育者としてのキャリアを積む中で、奥村竹三は政治の世界にも関心を抱き、1946年（昭和21年）4月の第22回衆議院議員総選挙に京都府全府区から日本自由党公認で立候補しました。しかし、この選挙では落選という結果に終わりました。それでも、政治への情熱を失わず、翌1947年（昭和22年）4月の第23回総選挙に京都府第2区から日本自由党公認で再挑戦し、見事当選を果たしました。その後、民主自由党に所属し、衆議院議員として1期を務めました。議員としては、教育者としての経験を活かし、教育分野や地域社会の発展に尽力したと考えられます。

その後と晩年

衆議院議員を退いた後も、奥村竹三は地域社会のために活動を続けました。1981年1月、京都府船井郡園部町（現南丹市園部町）の自宅で脳内出血により死去。その功績が称えられ、死没日をもって勲四等瑞宝章が追贈され、正七位から従五位に叙されました。奥村竹三の生涯は、教育者としての誠実さと、政治家としての挑戦という二つの側面から、現代に生きる私たちに多くの示唆を与えてくれます。

参考文献

『第三回国会 衆議院議員名簿』衆議院公報附録、1948年。
衆議院事務局編『衆議院議員総選挙一覧 第22回』衆議院事務局、1950年。
衆議院事務局編『衆議院議員総選挙一覧 第23回』衆議院事務局、1948年。
『現代物故者事典 1980〜1982』日外アソシエーツ、1983年。
衆議院・参議院『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
『新訂 政治家人名事典 明治～昭和』日外アソシエーツ、2003年。
* 『国政選挙総覧：1947-2016』日外アソシエーツ、2017年。

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