奥村遊機

奥村遊機株式会社は、かつて愛知県名古屋市昭和区に本社を構えていたパチンコ遊技機メーカーです。1957年6月に設立され、パチンコ機には「OKUMURA」や「モナコ」といったロゴやブランド名が冠されていました。

CR機が主流となる時代においても、現金機を積極的に販売し、特に甘デジスペックの現金機を「ワールド」として展開するなど、業界内で独自の地位を確立していました。

沿革

1947年 - 名古屋市内でパチンコ店「モナコ」を創業
1950年 - パチンコ機の製造を開始
1957年 - 奥村遊機株式会社を設立
2015年4月14日 - 名古屋地方裁判所に自己破産を申請し、破産手続開始決定を受ける。負債額は約50億円。
2017年7月 - 法人格消滅。

最盛期の平成8年には335億円あった売上高は、倒産した平成26年には133億円にまで落ち込みました。晩年はヒット作に恵まれず、2期連続の赤字、債務超過が続き、経営継続を断念せざるを得なかったとされています。

『ドリームX』・『マジカルランプ』・『CRヤジキタ』といった人気機種を輩出し、外部版権機では『うる星やつら』や『笑ゥせぇるすまん』が主力でした。また、『2002 FIFAワールドカップ』や『サイボーグクロちゃん』といった意外なタイアップも存在しました。

廃業の際、外部版権のパチンコ化権は、『うる星やつら』がニューギンに、『笑ゥせぇるすまん』がサンセイアールアンドディにそれぞれ引き継がれました。『バジリスクシリーズ』は、過去にサンセイアールアンドディからリリースされていたものの、不人気が原因で倒産の引き金になったこともあり、新たな契約先が見つかりませんでした。その後、パチスロで主力版権としていたユニバーサルエンターテインメントが、副販という形で権利を保有し、パチンコでも同社初の専用枠でリリースされるほどの人気を得ることになりました。

パチンコ機

主要機種のみを記載します。

旧要件機
イッキくん
2000年以降
2000年 - CRど根性ガエル、CR笑ゥせぇるすまん、CRクールビューティー
2001年 - CRあしたのジョー、CRうる星やつら、CRサイボーグクロちゃん
2002年 - CR2002FIFAワールドカップTMJ、CRホットギミック、CR笑ゥせぇるすまん2
2003年 - CRマジンガーZ、CR和、CRバック・トゥ・ザ・フューチャー
2004年 - CRチャールズ・チャップリン、CRロボコップ
現行基準機

関連会社

ミツワ自動車 - 東京を拠点とする自動車販売会社。過去には、ポルシェやランボルギーニの輸入・販売を手掛けていました。
ドーターズ - 化粧品の製造販売等

奥村遊機は、革新的な機種開発と独自の販売戦略で一時代を築きましたが、時代の変化に対応しきれず、惜しまれつつもその歴史に幕を閉じました。

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