奥津―上斎原バイパス

奥津―上斎原バイパスの概要

奥津―上斎原バイパスは、岡山県苫田郡鏡野町を通る国道179号の一部であり、地元や訪問者にとって重要な交通路となっています。このバイパスは旧国道179号の問題点を解消するために建設され、総延長は22.8kmです。この道は、苫田ダムの建設に伴って水没する区間を含む新しいルートを提供しています。

背景と課題

旧国道179号は、吉井川の渓谷を沿って走るため、狭い部分や曲がりくねった区間が多く、交通の安全性や効率性に課題がありました。特に、連続雨量180mmに達すると通行止めになる区間も存在し、通行規制が頻繁に行われていました。このような事情から、交通の流れを改善するための新しいバイパスの必要性が高まっていました。

バイパスの特徴

奥津～上斎原バイパスは、雲井山トンネルや大釣トンネルを含む8つのトンネルを有し、交通の短絡を図る設計となっています。この構造により、津山市と倉吉市の間の所要時間が約30分短縮され、奥津温泉や奥津渓へのアクセスが非常にスムーズになりました。また、バイパスの建設により、鏡野町北部の上齋原地区は津山中央病院といった三次医療施設からのアクセスが1時間圏内となり、地域住民は質の高い医療サービスを享受できるようになりました。

路線データ

• - 起点: 岡山県苫田郡鏡野町馬場
• - 終点: 岡山県苫田郡鏡野町上齋原（鏡野町上齋原振興センター前交差点）
• - 車線数: 片側1車線
• - 全体事業費: 約296億円

沿革

このバイパスの事業は1982年度に開始され、1983年度に用地取得に着手。その後、1988年度から工事が始まり、2003年11月13日に全線が供用を開始しました。

交差する道路

• - 岡山県道56号湯原奥津線
• - 岡山県道・鳥取県道116号羽出三朝線
• - 岡山県道445号下和奥津川西線
• - 岡山県道75号加茂奥津線

沿線の施設

バイパス沿いには、奥津湖や苫田ダム、鏡野町立奥津小学校・奥津中学校、鏡野町役場の奥津振興センター、北部衛生クリーンセンター、また道の駅奥津温泉など、多くの施設があります。これらは地域の生活の便利さを高めるとともに、観光要素としても重要な役割を果たしています。

参考文献

国土交通省の資料や奥津～上斎原バイパス再評価結果により、このバイパスがもたらす利点や影響に関する情報が提供されています。

関連事項

このバイパスは、日本のバイパス道路一覧に名を連ね、交通の効率向上に貢献しています。

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