悲しみトワイライト

モーニング娘。33枚目のシングル『悲しみトワイライト』：吉澤ひとみの卒業と記録的セールス

2007年4月25日、モーニング娘。の33枚目のシングル『悲しみトワイライト』が発売されました。このシングルは、当時グループのリーダーを務めていた吉澤ひとみにとって、モーニング娘。としての最後のシングルとなりました。6月に藤本美貴が脱退したため、事実上藤本にとっても最後のシングルとなりました。

ジュンジュンとリンリンの加入が発表された後でしたが、このシングルには2人は参加しておらず、次のシングル『女に 幸あれ』から参加することになります。センターポジションは吉澤ひとみが務め、2001年の『Mr.Moonlight ～愛のビッグバンド～』以来2度目となります。どちらもメインボーカルとセンターを兼任するという重要な役割でした。

メインボーカルは吉澤ひとみ、高橋愛、藤本美貴の3名。前作『笑顔YESヌード』に引き続き、3名が担当しました（前作は新垣里沙もメインボーカルでした）。Aメロパートは1番と2番ともに藤本と高橋が中心ですが、サビのクライマックスでは吉澤ひとみのソロパートが印象的な構成となっています。

興味深いことに、ジャケット撮影では吉澤ひとみが写っていない8人バージョンも制作されました。吉澤ひとみ自身は、この撮影時にグループの未来を思う複雑な心境を吐露しています。

ミュージックビデオの撮影においても、アクシデントがありました。久住小春が虫垂炎を発症したため、本撮影には参加できず、後日、メンバー数名と別途撮影が行われたというエピソードが、2011年3月8日放送の『女神のキセキ』で明かされました。

初回生産限定盤A、B、通常盤の初回プレス分には、購入者応募抽選特典イベントへの参加応募シリアルナンバーカードが封入されました。このイベントは、2007年4月29日に東京と大阪で同時開催され、『色っぽい じれったい』以来、約1年9ヶ月ぶりの開催となりました。全メンバーが2組に分かれ、東京（ディファ有明）と大阪（大阪国際交流センター大ホール）で入れ替わりでイベントが行われました。

このシングルは、オリコンチャートで大きな成功を収めました。2007年5月7日付のオリコンチャートでは、モーニング娘。のシングル総売上枚数が1,108.5万枚となり、それまでの女性グループ歴代1位であったピンク・レディー（1,103.7万枚）を抜き、新記録を達成しました。さらに、初動売上枚数が5万枚を超えたのは2005年の『色っぽい じれったい』以来のことでした。

『悲しみトワイライト』は、吉澤ひとみにとってモーニング娘。としての集大成となるシングルであり、同時にグループの歴史に新たな1ページを刻んだ記念碑的な作品と言えるでしょう。楽曲の構成、ミュージックビデオ撮影時のエピソード、そして記録的なセールスなど、様々な要素が絡み合い、このシングルはモーニング娘。の歴史において重要な位置を占めています。

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