女刑事マキ

『女刑事マキ』は、植田まさしが描く日本の4コマ漫画作品です。読売新聞社が発行していた雑誌『週刊読売』にて、『すっから母さん』の連載終了後、連載が開始されました。物語は、刑事である主人公の田中マキを中心に、彼女の職場での同僚たちや、家庭での家族との間で繰り広げられる日常の騒動を描いています。

連載は、『週刊読売』が『読売ウイークリー』へとリニューアルされたことに伴い終了しましたが、連載開始時や終了時に、作中で特別なイベントや大きな変化が描かれることはありませんでした。あくまで日常の延長線上で物語は展開され、淡々と進んでいくのが特徴です。

登場人物

田中マキ
物語の主人公で、刑事として様々な犯罪捜査や犯人逮捕、取り調べなどに奔走する一方で、家庭では主婦として家事もこなす多忙な日々を送っています。彼女の最も特徴的な点は、その大きく目立つ鼻です。この鼻は時に誇張して描かれ、胸よりも大きく表現されることさえあり、本人はそのことをコンプレックスに感じています。また、彼女は危険な状況に慣れており、過去に受けた複数の銃痕が体に残っています。仕事中には、昇進試験の勉強をすることがあり、その多忙さが伺えます。彼女の父親は、日本警察改造論を唱えた田中角営刑事であり、高校の同窓生には土井タカがいるという設定です。

小川刑事
マキの後輩で、彼女の相棒として共に事件解決に当たることが多い人物です。作中では、何度か彼女を探すエピソードが描かれましたが、最終的に彼女ができることはありませんでした。マキに対して、女性としての魅力を全く感じていない様子が描かれており、尾行中に犯人にバレないようにマキとカップルのふりをしてキスをした際にはショックで入院したり、マキがギャルの格好をした際には吐き気を催すなど、過剰な反応を見せています。

課長
マキの上司で、彼女の破天荒な言動に日々頭を悩ませています。マキの常識にとらわれない行動に、振り回されることが多く、苦労が絶えない人物です。

その他の同僚
マキの職場の同僚として、山田刑事、山本刑事、大山刑事、鈴木刑事などが登場します。また、田中マキ以外の女性刑事も存在しており、警察組織の多様な側面が描かれています。

夫
マキの夫で、一般企業に勤めるサラリーマンです。作中では一度も名前が登場することはありませんでした。マキとの間に二人の子供がおり、長女のみどりと長男のけんいちがいます。共に中高生くらいの年齢で、反抗期を迎えている様子も描かれています。家族との日常も、物語の重要な要素の一つです。

『女刑事マキ』は、刑事としての活躍と家庭での日常を両立させる主人公の姿を通して、働く女性の多忙さや、家族との関係、職場の人間模様をユーモラスに描いた作品と言えるでしょう。

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