女子かしまし物語

モーニング娘。のロングヒットシングル「女子かしまし物語」：進化し続ける楽曲とMV

2004年7月22日、モーニング娘。にとって23枚目のシングル「女子かしまし物語」が発売されました。この曲は、当時グループに在籍していた辻希美と加護亜依にとって最後のシングルということもあり、大きな注目を集めました。

メンバーの個性を反映した歌詞と、シングルA面最長の演奏時間

「女子かしまし物語」最大の特徴は、その歌詞にあります。楽曲は、各メンバーの個性、特徴、そして出身地といった情報を巧みに織り交ぜた内容となっており、まるでメンバー紹介のような構成となっています。さらに、シングルA面としては異例の約6分という長さも話題を呼びました。モーニング娘。の楽曲において、これほど長いシングルA面曲は他に存在しません。

都電荒川線を舞台にした印象的なミュージックビデオ

ミュージックビデオの撮影は、スタジオではなく都電荒川線で行われました。「ふるさと」以来となるロケーション撮影は、通勤・通学中の様子を巧みに表現しています。映像内では、メンバーの交代シーンをCGのモーフィングで繋ぎ、スムーズな流れを演出。さらに、各メンバーの苗字や名前を元にした架空の駅名が次々と登場するなど、凝った演出が施されています。例えば、藤本美貴をイメージした「藤ヶ本駅」、新垣里沙をイメージした「新垣寺駅」など、視聴者に楽しい驚きを与えています。

メンバーの変遷とともに進化する歌詞：様々なバージョンが存在

「女子かしまし物語」は、発売以降、メンバーの加入や卒業といった変化に合わせて、歌詞が何度も改変されてきました。オリジナルバージョンに加え、「女子かしまし物語2」、「女子かしまし物語3」といった派生曲が発表され、アルバムにも収録されています。これらのバージョンでは、「女の子の日常のあるあるネタ」をテーマに、各メンバーが自身の日常を歌い上げています。アレンジ面でも、サックスがハーモニカに変わるなど、変化が見られます。

さらに、コンサートツアーでも度々披露され、その度に新たな歌詞が書き下ろされてきました。2008年春、2009年秋、2012春に行われたコンサートツアーでは、当時在籍していたメンバー全員の名前を歌詞に取り入れ、それぞれの個性に合わせた内容となっています。また、ハロー！プロジェクトのコンサートでは、モーニング娘。以外のメンバーが歌うバージョンも存在し、その度に歌詞が書き換えられています。

ドリームモーニング娘。バージョン、モーニング娘。'15バージョン、モーニング娘。'17バージョン、そしてモーニング娘。'21バージョンなど、様々なバージョンが存在し、その度に歌詞が刷新され、アレンジも一部変更されているものもあります。'15バージョンと'17バージョンでは、野中美希のパートが英語詞となっている点も特徴的です。

つんく♂による作詞作曲、豪華ミュージシャン参加

作詞・作曲は、つんく♂が担当。編曲は、鈴木Daichi秀行氏（「女子かしまし物語」）と小西貴雄氏（「がんばれ 日本 サッカー ファイト!」）がそれぞれ手掛けています。演奏にも数々のミュージシャンが参加し、楽曲に深みを与えています。

長きに渡り歌い継がれる名曲

「女子かしまし物語」は、発売から現在まで、モーニング娘。の代表曲として歌い継がれ続けています。メンバーの入れ替わり、そして歌詞の変化を繰り返しながらも、その魅力は色褪せることなく、多くのファンを魅了し続けています。これは、楽曲そのものの持つ力強さと、ファンとの強い絆の証と言えるでしょう。楽曲の持つ普遍的な魅力と、時代に合わせて変化していく柔軟性が、「女子かしまし物語」という楽曲を長く愛される理由と言えるのではないでしょうか。

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