女学生の友

『女学生の友』の概要

『女学生の友』（じょがくせいのとも）は、1950年に小学館によって創刊された日本の少女向け総合月刊誌です。この雑誌は、対象年齢を中学生・高校生の少女に設定し、当時の小学館の学年別学習雑誌から移行を図ったものでした。1975年に『Jotomo』に改称され、その後も数年間にわたって多くの読者に支持されました。

創刊から発展まで

1950年4月号からスタートした本誌は、創刊当初より吉屋信子や村岡花子の少女小説、さらに少女漫画や学習ページを掲載していました。当時、編集部には後に著名な歴史小説作家となる永井路子も在籍しており、彼女のもたらした才能は雑誌に新しい風を吹き込みました。

1960年代に入ると、雑誌は若手女優やモデルの写真を表紙に起用し、さらに新たな時代に突入します。別冊付録としては、藤田ミラノの抒情画による小冊子が定期的に付属し、読者に好評を得ました。1966年からはジュニア小説誌『別冊女学生の友』が創刊され、雑誌の方向性はファッション、芸能、そして少女漫画を主軸に展開していきました。

70年代に入ると、雑誌の内容はますます多様化し、特にファッション情報の充実が図られました。1973年からは別冊付録が『プチプチ』と名付けられ、これも人気を博しました。しかし、1975年になり誌名を『Jotomo』に変更し新たなスタートを切ったものの、後の週刊誌ブームには敵わず、1977年に休刊となりました。

読者と執筆陣

『女学生の友』は、特に青春時代に夢や興味を抱く少女たちに愛されていました。執筆陣も豪華で、吉屋信子や村岡花子といった有名な作家に加え、上田トシコや内藤ルネなどの漫画家も作品を寄稿しました。また、連載漫画やイラストも多く、少女たちの心を捉えるコンテンツが目白押しでした。

表紙モデルと影響

特に印象的なのは、多くの表紙が当時の人気女優やモデルによって飾られた点です。吉永小百合や柏木由紀子、いしだあゆみなど、後に芸能界で成功を収めた女性たちが表紙を飾ることで、雑誌はページをめくる楽しさだけでなく、流行の発信源ともなりました。

別冊誌について

『女学生の友』には、別冊として『別冊女学生の友』が存在し、これは後に『ジュニア文芸』と改名され、1971年まで刊行されました。また、1969年には『デラックス女学生の友』が創刊され、特にファッションに特化した内容が提供されました。

『女学生の友』は、その後の少女向け雑誌にも少なからぬ影響を与え、1978年には後継誌『プチセブン』が創刊され、2002年まで続くことになります。さらに、プチセブンの後継として登場した『Pretty Style』もあったものの、こちらも2011年に休刊となりました。

結び

『女学生の友』は、文学とファッション、漫画、そして青春をテーマにしたコンテンツで多くの少女たちに夢と希望を与え、長い歴史を持つ雑誌でした。その影響力は今日の少女向け雑誌にも色濃く残っており、日本の文化史に欠かせない存在となっています。

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