女川港

女川港の概要

女川港（おながわこう）は、宮城県牡鹿郡女川町に位置する地方港湾です。この港は宮城県が管理しており、古くから沿岸漁業の中心として利用されてきました。また、金華山や江島、出島などの周辺離島への重要な交通拠点としての役割も果たしています。

2015年度のデータによると、女川港では5,539隻が発着し、総トン数は260,621トンに達しました。また、利用客数は21,999人で、そのうち11,164人が乗込、10,835人が上陸しています。

歴史

女川港の歴史は明治時代に遡ります。初期には、政府が野蒜築港の建設に取り組みましたが、1884年の台風によって突堤が破壊され、その計画は中止されました。その後、女川港の築港が検討されましたが、財政上の困難からこれも実現しませんでした。

1925年には女川振興会が設立され、以降、漁業基地としての施設整備が進められました。特に昭和初期には岸壁や魚市場の整備が行われ、港の基盤が固められていきました。1939年には女川港修築期成同盟会が発足し、商港建設の推進が行われ、1941年に工事が着工されました。第二次世界大戦後も女川港は重要な役割を果たし続け、1947年には昭和天皇の巡幸先の一つとして訪問がありました。1954年には地方港湾に指定され、1967年までに防波堤や岸壁といった重要な港湾施設が整備されました。この間の1946年には、港内で定期船の沈没事故が発生し、117人が死亡するという悲劇もありました。

港湾施設

女川港は石浜地区、高白地区、横浦地区、大石原地区の4つの地区で構成されています。石浜地区では水産加工品や化学工業品など多様な貨物の取扱いが行われています。高白、横浦、大石原各地区では小型漁船に対応した施設が整備されています。石浜地区については、女川町が工業用地の造成を行い、県が岸壁や物揚場などの港湾施設を整備し、1999年にその工事が完了しました。

石浜地区の主な施設

• - 石浜埠頭3,000トン岸壁（水深-7.5m、長さ150m）
• - 石浜-4.5m岸壁（水深-4.5m、長さ70m）
• - 石浜物揚場（水深-3.5m、長さ139m）
• - 石浜物揚場（水深-3.5m、長さ60m）
• - 石浜-1.0m物揚場（長さ25m）

横浦地区の主な施設

• - 横浦物揚場（長さ64m、水深2.0m）
• - 横浦物揚場（長さ200m、水深1.5m）

大石原地区の主な施設

• - 大石原物揚場（水深-1.5m、長さ31m）

高白地区の主な施設

• - 高白物揚場（水深-1.5m、長さ79m）

女川港はその長い歴史と多様な施設を有し、現在も地域の経済に大きく寄与している基地となっています。

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