妙経寺 (市原市)

妙経寺

妙経寺は、千葉県市原市姉崎地区に位置する顕本法華宗の寺院で、山号を一乗山と称します。JR内房線姉ケ崎駅から徒歩3分というアクセスしやすい場所にあり、地元の人々から親しまれています。

歴史

妙経寺の歴史は古く、室町時代の1460年に日暁上人によって開基されました。かつては広大な敷地に多くの御堂が立ち並び、緑豊かな場所であったと伝えられています。江戸時代には、この地を治めていた鶴牧藩の藩士たちの崇拝を集め、多くの藩士がこの寺で眠っています。また、水戸黄門として知られる徳川光圀や、俳人・小林一茶も旅の途中に立ち寄ったとされ、歴史的に重要な場所でもあります。

周辺地域には、縄文時代の姉崎妙経寺貝塚や、古墳時代の姉崎妙経寺古墳群など、多くの遺跡が存在しています。これらの遺跡は、この地域が古くから人々の生活の場であったことを示しています。1591年には、徳川家康から寺領10石が寄進され、寺の経済基盤が安定しました。1674年には徳川光圀が宿泊し、その時の様子を自身の著書に記録しています。それによると、妙経寺は元々真言宗の寺院でしたが、日暁上人によって顕本法華宗に改宗されたとされています。戊辰戦争で亡くなった徳川義勇軍の戦没者の墓も残されており、1995年の発掘調査では17世紀頃の陶磁器類が多数出土し、姉崎妙経寺遺跡として登録されています。

沿革

1460年 - 日暁上人により開基。
1591年 - 徳川家康より寺領10石が寄進。
1674年 - 徳川光圀が宿泊。
1963年 - 市原市市制施行に伴い、所在地が市原市姉崎453番地となる。
1972年 - 姉崎駅前土地区画整理事業認可。
1994年 - 妙経寺の墓地移動開始。
2000年 - 墓地移転工事完了、鐘楼堂・山門等の新規建立を祝う稚児行列、天童音楽落慶法要を実施。
2017年 - 姉崎駅前土地区画整理事業換地処分のため、住所が姉崎東1丁目3番地38号に変更。

姉崎妙経寺貝塚

妙経寺の近くにある貝塚で、市内の他の貝塚とは異なり、海に比較的近い場所に位置しています。竪穴建物なども発見されており、当時の人々の生活を知る上で貴重な資料となっています。

姉崎妙経寺古墳群

姉崎古墳群の一部であり、この地域に古代の豪族が勢力を持っていたことを示しています。

姉崎妙経寺遺跡

1995年の発掘調査で、江戸時代の骨壷や供物などが多数出土しました。これにより、当時の葬送の様子や人々の信仰を知ることができます。

ゆかりのある人物

徳川家康
徳川光圀
小林一茶
義僕市兵衛
孝子五郎
田中篤実
豊田一貫
小野満
徳川義軍戦没者
横須賀海軍犠牲者
あねぼん

交通

鉄道

JR東日本内房線姉ケ崎駅から徒歩3分

バス

小湊鐵道「姉ケ崎駅入口」から徒歩3分
小湊鐵道、日東交通、あおばす「姉崎三角」から徒歩5分

脚注

* 妙経寺 (曖昧さ回避))

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