妙義神社

妙義神社について

妙義神社は、群馬県富岡市に位置する歴史ある神社です。上毛三山の一つである妙義山の東麓に鎮座し、その信仰の中心として古くから人々の崇敬を集めてきました。旧社格は県社であり、格式の高い神社として知られています。

歴史

神社の創建は宣化天皇2年（537年）に遡ると伝えられています。神仏習合の時代には、上野寛永寺の末寺である白雲山高顕院石塔寺が別当として神社を管理していました。現在の総門は、この石塔寺の仁王門を移築したもので、往時の面影を残しています。

江戸時代には、江戸の乾（戌亥）天門の鎮めとして、家運繁栄や子孫繁昌を願う徳川将軍家からの信仰も厚く、その名を知られるようになりました。現在の社殿は、宝暦年間（1751年 - 1764年）の大改修によるもので、古くは波己曽（はこそ）神社と呼ばれ、『日本三代実録』にもその名が記されています。

境内

総門をくぐると、まず目に飛び込んでくるのは銅鳥居です。その先には165段の石段が続き、その荘厳な雰囲気に圧倒されます。この石段は、過去に大河ドラマのロケ地としても使用され、その美しい景観は多くの人を魅了しています。また、境内には、歴史を感じさせる社殿が点在し、その一つ一つが丁寧に手入れされているのがわかります。

文化財

妙義神社には、数多くの文化財が保存されています。特に、本殿、幣殿、拝殿、唐門、総門など7棟の建造物が重要文化財に指定されています。これらの建造物は、江戸時代後期に建立されたもので、当時の建築技術の高さと美しさを今に伝えています。令和6年（2024年）12月9日には、随神門、廻廊、銅鳥居、御殿、社務所、附波己曾社本殿及び拝殿が追加指定されました。また、東京国立博物館に寄託されている「紙本著色地蔵菩薩霊験記」も重要文化財に指定されており、その歴史的な価値が認められています。

近年の動向

近年では、大河ドラマのロケ地として注目を集めています。2005年の『義経』では、牛若丸が修行する鞍馬寺として、2009年の『天地人』では、雲洞庵のシーンの撮影に使われました。このように、歴史的な建造物と自然が調和した美しい景観は、多くの映像作品の舞台となっています。

2007年には、台風による土砂崩れで一部被害を受けましたが、2013年12月に復旧工事が完了し、本殿も一般公開されました。現在は、美しい姿を取り戻し、多くの参拝客や観光客を迎えています。

まとめ

妙義神社は、歴史と文化、そして自然が調和した魅力的な場所です。山岳信仰の中心として、人々の信仰を集めてきた歴史を持ちながら、近年では大河ドラマのロケ地としても注目を浴びています。重要文化財に指定されている数々の建造物や、美しい自然景観は、訪れる人々を魅了してやみません。群馬県を訪れる際には、ぜひ立ち寄ってみてください。


所在地: 群馬県富岡市
創建: 宣化天皇2年（537年）
主な文化財: 重要文化財（7棟）、紙本著色地蔵菩薩霊験記
その他: 大河ドラマのロケ地としても有名

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