始発

始発とは

始発（しはつ）という言葉は、鉄道やバスなどの交通機関において、ある特定の路線の始点で出発する便を指します。この出発点は「始発駅」や「始発停留所」とも呼ばれ、特にその場所でその便自体を明示する意味でも用いられます。日本の一部私鉄では「仕立（したて）」という名称を使用する場合もあります。また、始発の対義語は「終着」であり、目的地との対比でその役割が分かります。

始発列車の利用と混雑状況

始発で出発する列車の特徴の一つは、乗客が始発駅に到着した時点で、車両には前の便からの先客がいないことです。特に折り返し便の場合は到着時に乗客が降車するため、始発にはほとんど空席があり、これを狙って多くの乗客が並ぶことがよく見られます。特に通勤ラッシュの時間帯には、この現象は顕著です。快適に座席を確保するため、多くの人が早めに行列を作ることとなります。

また、始発便や空気が入った増結車両（利用者の多い区間で新たに連結される空の車両）を利用する際には、駅のホームの乗車口に長い列ができることもあります。乗客は、座席確保のための競争が激化するため、時には座れないことや、さらに次の電車を待つためにそのまま列を作り続ける場合もあります。

駅によっては、複数の始発電車に対して、異なる乗車口に並ぶことが求められるケースもあります。特に、その駅に近い他の駅を利用する際には、わざわざ始発駅に向かってUターン乗車する利用者も存在しますが、有効な乗車券を持っていない場合は不正乗車となるため注意が必要です。このため、駅によっては折り返し電車に対する整列乗車が実施されることもあります。これは、すべての乗客を降ろし、ドアを閉じた後に再度乗車を認める方式です。

始発が設定される場所

始発が設定される場所は、通常、路線の終点や車庫など、折り返しが容易に行える場所が選ばれます。鉄道の場合、さらに引上線が設けられている駅も始発駅として便利ですが、設備が不足している駅でも他の駅を利用することがあり得ます。

他の駅の設備を用いた始発駅の例

日本全国には、他の駅の設備を利用して山田プラットホームで折り返す例が多々存在します。例えば、北海道旅客鉄道（JR北海道）では、函館本線ではほしみ駅から銭函駅まで回送し、折り返す形が見られます。また、室蘭本線も同様です。

東日本旅客[[鉄道]]（JR東日本）の場合、宇都宮線では氏家駅から宇都宮運転所まで回送することで始発便が構成されます。西日本旅客[[鉄道]]（JR西日本）でも、大阪駅から宮原総合運転所への回送が始発駅の設定をサポートしています。

さらに、東京地下鉄（東京メトロ）においても、始発駅は浦安駅と深川検車区間での回送などとして利用されています。このように、日本各地の鉄道網においては、それぞれ独自の運行体制が確立されており、効率的な輸送手段として機能しています。

関連項目

関連事項には、起点、終着駅、ターミナル駅、終電など、交通機関の運行に関連する重要な用語が含まれます。これらの言葉は、公共交通網を利用する上での基本的な知識となります。旅客すべてに安全で快適な移動を提供するため、これら情報を意識して利用することが重要です。

もう一度検索