姚南仲

姚南仲について

姚南仲（ようなんちゅう、730年 - 803年）は、唐代に活躍した官僚で、政治家としても知られています。出身地は華州下邽県で、その生涯はさまざまな政治的な出来事に影響を与えてきました。

経歴の初期

姚南仲は乾元初年に制科に合格し、太子校書郎に任命されました。これは彼の政治キャリアの始まりとなり、その後、高陵、昭応、万年の3県尉を歴任します。彼は右拾遺、右補闕といった地位に昇進し、さらに影響力を強めていきました。

壌墓の建設と南仲の諫言

大暦10年（775年）、貞懿独孤皇后が死去すると、当時の皇帝代宗は深い悲しみに暮れ、長安の近くに墓を建て、日々参拝を行いました。しかし、南仲はこの行為に対して懸念を持ち、778年に上疏して皇帝を諫めます。このことからも彼の誠実さと忠義心が伺えます。

失脚と復活

南仲は宰相の常袞と非常に親しい関係を築いていましたが、常袞が失脚する大暦14年（779年）に連座し、海塩県令に左遷されました。しかし、浙江道観察使の韓滉によって召し出され、推官としての地位に戻りました。これを契機に、彼は内供奉に任じられ、徐々に権力を取り戻していきます。

薛盈珍との対立

貞元15年（799年）、彼は鄭滑節度使に任命されるも、監軍の薛盈珍と対立します。薛盈珍は権力を持って軍政を掌握し、南仲は彼に対して讒言を受け、徳宗から疑われることになります。状況が悪化した800年、薛盈珍は南仲を誣告しようと試みますが、彼の部下である曹文洽はその動きを察知し、悲劇的な事件へと発展します。

悲劇と遺産

曹文洽は程務盈を殺し、薛営珍の讒言を防ごうとしますが、その結果、二つの上表文が発見され、南仲は冤罪の名を被ることになりました。この事は徳宗の知るところとなり、南仲は入朝を果たしますが、彼は自らの信念を持ち続け、真実を淡々と語ります。この後、尚書右僕射に任命され、797年の勇敢な行動により謀略を乗り越えることができました。

最後の時

貞元19年（803年）7月、姚南仲は官職に在職したまま74歳で亡くなります。彼の死後、太子太保の位が追贈され、貞の字を与えられました。その生涯は数々の政治的事件と波乱に富んでおり、彼が残した功績は歴史に刻まれています。彼の姿勢や行動は、忠義と真実を重んじる姿勢を示しており、後世への教訓ともなっています。

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