姫路百祭シロトピア

姫路百祭シロトピア（’89姫路シロトピア博）

姫路百祭シロトピアは、1989年に兵庫県姫路市で行われた市制100周年を記念するイベントです。この行事は、3月18日から12月31日までの間、姫路城周辺や市内各地で多彩なプログラムが展開されました。テーマは「美しい城 美しい人 美しい時」であり、市民が郷土への愛情を深めるだけでなく、地域の魅力を広くアピールし、国際的な交流を促進することが目的とされました。特に、このイベントの中核をなすのは、1989年に開催された姫路シロトピア博であり、3月18日から6月4日までの間、華やかで多様なプログラムが実施されました。

’89姫路シロトピア博の詳細

姫路シロトピア博は、約37.5ヘクタールの広大なエリアにて開催されたもので、姫路城をはじめ、姫路市立美術館、兵庫県立歴史博物館、姫路市立動物園などの既存の施設も活用されました。イベントの一環として、姫路城の非公開部分も一般公開され、来場者はその美しさを直接体験することができました。また、美術館や歴史博物館では、特別な展示も行われ、多くの人々が訪れました。イベント終了後の一部のエリアはシロトピア記念公園として整備され、地域の歴史と文化を紹介する場所として現在も利用されています。

主なパビリオンとプログラム

• - シロトピア館：姫路の祭りや市制の歴史、さらには西播磨地域の市町の紹介がなされました。特に、姉妹都市として松本市と鳥取市も取り上げられました。
• - 国際交流館：姉妹都市であるアデレード、シャルルロア、クリチーバ、太原市、フェニックスを紹介し、国際的な絆を深めました。
• - 風土記シアター：『播磨国風土記』に登場する十四の丘の伝説を解説する映像が視聴できました。
• - 夢とぶ未来館：播磨の歴史を伝える映画「TO FLY」が上映され、多くの視覚的な体験が提供されました。
• - おもしろ城の冒険館：お城をテーマとした遊具やアトラクションが設けられ、家族連れに人気でした。
• - ゆうじょうプラザ：国宝の城である姫路城、松本城、犬山城、彦根城が紹介され、来場者に魅力を伝えました。
• - 百歳劇場：カッパ座やアーティストによるコンサート、市民参加型のステージなど、多彩なパフォーマンスが行われました。
• - 姫路城城下町：城下町風の店舗でさまざまな物販や大名行列を体験できる場も設けられました。

加えて、特別なイベントとして高田賢三による野外ファッションショー「ケンゾー IN HIMEJI」と、坂東玉三郎による野外舞台「玉三郎 IN HIMEJI」が開催され、観客を魅了しました。また、地元の祭りを紹介する「ザ・姫路のまつり」や、姫路城のイルミネーション「ライトアップ姫路」、さらには帆船イベントとして海王丸の寄港なども実施されました。

収支と影響

姫路シロトピア博の入場者数は1,582,197人に達し、当初の目標であった100万人を大きく上回る結果となりました。収入は約49億円、支出は約42億円で、7億円の余剰金が生まれ、これが姫路市に寄付されました。これにより、姫路市の観光と文化振興に寄与することができました。

このように、姫路百祭シロトピアは、地域の文化や国際的な交流を促進し、地域経済の活性化にもつながる、非常に意義深いイベントとなりました。

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