子撫川

子撫川（こなでがわ）

子撫川は、富山県高岡市と小矢部市を流れ、小矢部川の支流として知られています。この美しい川は、全長19.8kmで、富山県内では唯一、逆流を示す特徴を持っています。その起源は宝達丘陵の一部で、標高502mの尾根から始まります。西中野に位置する三井アウトレットパーク北陸小矢部の近くで小矢部川と合流します。

特徴

上流部には、富山県で有数の規模を誇るロックフィル式ダムである子撫川ダムと、五位ダムがあります。また、中流には美しい宮島峡が広がり、複数の滝が点在しています。ここは訪れる観光客にとって人気のスポットであり、自然に囲まれた癒しの場所として親しまれています。下流部にはアシなどの水生植物が自生し、多くの鳥たちも訪れることで、豊かな生態系が形成されています。

かつて子撫川の名を持つ子撫村が存在した（現在は小矢部市に統合）。川の名前は、子どもを撫でるという愛らしい意味合いを持っている一方、ある悲しい伝説にも由来しています。この伝説は、僧が家を訪れた際、その家の娘が出したお茶を飲んで起こる出来事から始まります。娘は身に覚えのない赤ちゃんを授かり、成長した子どもが僧に呪いをかけられ、最終的には川に流されてしまいます。この背景があるため、子撫川は人々に深く記憶されているのです。

宮島峡

中流部の宮島峡には、一の滝、二の滝、三の滝といった美しい滝があります。これらの滝は、川の侵食作用によって柔らかい地層と硬い地層が交互に並んでいる様子が形成され、落差のある風景を作り出しました。この地勢は自然の力を感じさせてくれるもので、多くの観光客を引き寄せています。

流域の観光地

子撫川流域には様々な観光スポットが存在します。特に、宮島峡はその景観が魅力的で、多くの訪問者に好まれています。また、宮島温泉は富山県内でも珍しい硫酸塩泉を提供しており、疲れを癒すのに最適な場所です。さらに、稲葉山牧場や北陸地方初のアウトレットモールである三井アウトレットパーク北陸小矢部も近隣に位置し、観光客に便利なアクセスを提供しています。

隣接する道路

子撫川流域へのアクセスは、複数の道路によって便利に保たれています。主な道路には、富山県道32号小矢部伏木港線、富山県道・石川県道74号小矢部津幡線、石川県道・富山県道75号押水福岡線、富山県道267号福岡宮島峡公園線、富山県道369号小野上渡線があり、これらを利用することで周辺の観光地にもスムーズにアクセスできます。

子撫川は、その自然の美しさや伝説を通じて、人々に多くの感動を与え続けています。一度訪れてみてはいかがでしょうか。

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