学会名鑑

学会名鑑：日本の学術団体情報を網羅するデータベース

「学会名鑑」は、日本の学術研究団体に関する情報を集約したデータベースです。かつては冊子として発行されていましたが、現在はWeb版のみが公開されています。その歴史と内容、そして現在の役割について詳しく見ていきましょう。

冊子版からの歴史

「学会名鑑」の前身は、1966年から1981年にかけて発行された『全国学協会総覧』と、1988年から1996年にかけて発行された『全国学術研究団体総覧』です。これらの冊子は、当時の学術研究団体に関する貴重な情報を掲載していました。

日本学術会議と日本学術協力財団は、これらの冊子の系譜を受け継ぎ、2001年から『学会名鑑』を3年ごとに発行しました。この冊子版『学会名鑑』は、日本学術会議に登録された学術研究団体に関する情報を掲載していました。しかし、2007年の『学会名鑑2007〜9年度版』をもって、冊子版の発行は終了しました。

Web版への移行と機能強化

2011年7月、日本学術会議、日本学術協力財団、そして科学技術振興機構（JST）の三者は共同で、「学会名鑑」Web版の運用を開始しました。このWeb版は、冊子版の情報をもとに、より多くの機能を備えています。

検索機能は、五十音順に加え、「人文・社会科学」、「生命科学」、「理学・工学」といった分野別検索も可能です。さらに、科学技術情報発信・流通総合システム（J-STAGE）やresearchmapといった他のデータベースとの連携も実現し、より包括的な情報検索を可能にしました。

2016年にはリニューアルを行い、各学会の情報は「指定内容」と「実態調査」に基づいて掲載。学会担当者はログインすることで、情報を随時更新できる仕組みも導入されました。これにより、常に最新の情報を提供できるようになりました。

最新の状況

2022年6月末には、JST運営サイトからの公開が終了し、現在は日本学術会議のサイト内で公開されています。この変更により、日本学術会議の活動とより密接に連携した情報提供体制が構築されました。

まとめ

「学会名鑑」は、半世紀以上にわたって日本の学術研究団体に関する情報を提供してきたデータベースです。冊子版からWeb版へと進化を遂げ、検索機能の充実、関連データベースとの連携など、利用者にとって利便性の高いシステムへと発展を続けています。今後も、日本の学術研究の発展に貢献する重要な役割を担っていくでしょう。

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