学習組

学習組に関する詳しい解説

概要

学習組（がくしゅうそ、학습조）とは、在日本朝鮮人総聯合会（朝鮮総連）において組織された非公然の活動グループです。この組織は、金日成元帥に敬意を表し、金正日同志が指導する形で、主に在日朝鮮人の忠誠心や祖国統一を促進することを目的としています。

1958年（昭和33年）、在日朝鮮人の帰還事業がスタートした時期に、革命闘士を育成するために形成されました。2000年初頭まで、朝鮮総連や傘下団体の中で約1000もの学習組が存在したとされますが、組員はその存在を家族にも隠すよう指導されているため、正確な人数把握は困難です。1999年にはおおよそ5000人が活動していたとされ、2002年の解散直前にはその数は約2000人に減少しました。

構成と機能

学習組は、朝鮮労働党の直轄組織として機能しており、そのメンバーは祖国では党員として待遇されます。組織のトップは総連中央の「学習組指導委員会」であり、これを通じて各地方本部や関連団体への指導が行われます。各団体には3人から10人程度の学習組員が配置されています。

組織内での活動には、朝鮮労働党からの活動方針が、朝鮮総連を通じて伝達され、それに従って国内・外での工作活動が行われるという一連の流れがありました。日本の政治家への働きかけも、学習組から報告され、金銭的支援を利用した活動が指摘されています。

また、学習組に所属する幹部は、在日朝鮮人経済団体である朝銀信用組合にも強い影響を持ち、非合法な資金を北朝鮮へ送金するなどの活動が続けられていました。しかし、朝銀の破綻後はこの送金額が大幅に減少しています。

学習組の二面性

学習組には「表の学習組」と「裏の学習組」があり、後者は特に公安警察の監視対象です。表の学習組は合法的な活動を行い、総連関連企業に勤務した後に加入するのが一般的です。彼らは定期的に集会を開き、活動内容を振り返ります。

一方で、裏の学習組は非合法な活動に従事しており、韓国や日本において「土台人」と呼ばれる補助的役割を果たすことがあります。このような裏の活動については、総連の内部でも秘密のままとされています。

学習組の位置づけ

韓光煕の証言によれば、学習組は在日朝鮮人の中ではエリートと自認しているものの、実際には本国の朝鮮労働党からは低い地位に置かれているとされています。帰国者は疑いの目で見られ、過酷な扱いを受ける場合もあると伝えられています。

結論

学習組は表向きは教育や組織活動を行っていますが、その裏には非合法な活動も存在し、国内外での政治工作の要となっています。歴史的に見ても、さまざまな問題に関与していることが指摘されているため、その存在は日本社会において今なお懸念の材料となっているのです。

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